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三菱の4WD車を北海道で乗り比べ。その実力は?

2015-2-17 10:25| post: biteme| view: 863| コメント: 0|著者: 文:サトー タケシ/写真:三菱自動車

摘要: 三菱4WDの歴史をおさらい 三菱のさまざまな4WD車を雪上(一部は氷上)で乗り比べるという、興味深い経験をした。ひとことで4WDと言ってもバリエーションがあり、その性能も長所も異なることを肌で感じることができた ...

三菱の4WD車を北海道で乗り比べ。その実力は?

三菱4WDの歴史をおさらい

三菱のさまざまな4WD車を雪上(一部は氷上)で乗り比べるという、興味深い経験をした。ひとことで4WDと言ってもバリエーションがあり、その性能も長所も異なることを肌で感じることができたのだ。試乗インプレッションの前に、駆け足で三菱の4WDの歴史をおさらいしておきたい。

三菱の4WD車の歴史は、1950年代のジープから始まった。普段は後輪を駆動する2WDで走り、必要に応じてトランスファーレバーを操作して4WDに切り替える、パートタイム式4WDシステムだ。

このシステムは確実に駆動力を路面に伝えられるものの、前後輪が直結になることに起因する問題を抱えていた。前後輪の回転差を吸収できないことから、低速での旋回でぎくしゃくしたのだ。以後、トラクションを維持しながら、旋回性能を引き上げるための研究・開発が続けられた。

1980年代になると、センターデフを組み合わせることでトラクション能力と旋回性能の両立が図られるようになる。SUV系では1991年デビューの2代目パジェロ、オンロード系では1987年デビューのギャランVR-4がこの方式を採用した。パジェロにおいてはセンターデフロック機構を備えることで、悪路を走破する高度なトラクション性能も獲得している。

1990年代の半ば以降は、ここに電子制御が加わる。乗用車系では、リアの左右トルク配分を可変とすることでヨーモーメントをコントロールする技術「AYC(アクティブ・ヨー・コントロール)」が採用された。左右のトルク配分を変化させることで、「良く曲がる4WD」が生まれたのだ。

ここまでの流れを知っていただいたところで、試乗インプレッションをお読みいただくとより理解しやすいと思われる。

まずはFFベースのデリカD:5とRVRに試乗

まずは、FFをベースにした電子制御4WDモデルであるデリカD:5とRVRをドライブする。テストコースは新千歳モーターランド内に特設した2つのクローズドコースで、ともに最高速度は80km/h程度。中速コーナーとタイトなコーナーを組み合わせ、一部にアイスバーン状の路面μ(ミュー)の低い箇所がある。さまざまなシチュエーションを試すことができるコースと言っていいだろう。

この4WDシステムは、普段はほぼFFで走行する(前輪85%、後輪15%)。そして前輪が空転したり安定確保が必要な加速時に、電子制御カップリングを介して後輪にトルクを伝える(最大で60%)。どのタイミングでどの程度のトルクを伝えるかは、アクセル開度、エンジン回転数、車輪速といったパラメータから算出する。このシステムの長所として、路面や走行条件に応じて前後輪へのトルク配分を適切にコントロールすることで、燃費が向上することがあげられる。

前輪が空転してから後輪へトルクを伝えると書いたけれども、実際にドライブしていると、滑り始めたかどうかという早いタイミングで後輪へのトルク配分が始まっているように感じる。この状態を試すために、横滑り防止装置「ASC(アクティブ スタビリティ コントロール)」のボタンを長押しして、作動をカットしてみる。

すると前輪がスリップするのとほぼ同じタイミングで、後輪の駆動力が増した。面白いのはミニバンのデリカD:5とSUVのRVRでは少しフィーリングが異なることで、デリカD:5のほうがより安定方向、RVRのほうが曲がりやすい方向にセッティングされているように感じた。同じシステムでも、車種によって味付けが違うのだ。このあたりが、電子制御の妙味だろう。

試乗コース程度のスピードなら、この4WDシステムで何の不満も不安もない。けれども、アウトランダーに乗り込むと、「こちらのほうが明らかに優れている」と思わざるを得なかった。

意のままに走れる「S-AWC」の制御技術

2012年に登場した2代目アウトランダー(ガソリン車)には、さらに進化した電子制御4WDシステムが搭載されている。デリカD:5やRVRと同じくFFをベースとしながら、AFD(アクティブフロントデフ)が前輪の切れ角やトランクションを検知、前輪左右の駆動力や制動力をコントロールするのだ。

これを含む車両運動統合制御システム「S-AWC」によって、具体的に何が変わるのか? ドライバーがまず感じるのは、アクセルやステアリングの操作が、より素早く、繊細に車両の動きに反映されるということだ。

一例をあげよう。直線から中速コーナーへの進入時、軽くブレーキをかけて進入速度をコントロール。そしてステアリングを切り込むと、狙ったラインをぴたりとトレースすることができる。前輪の左右を別々にコントロールすることで操縦性が向上、ドライバーの意のままに走るようになっているのだ。

そしてコーナーのダッシュ時にアクセルペダルを踏み込めば、4つのタイヤがわずかなトルクも無駄にせずに――つまりホイールスピンをさせずに――トルクを路面に伝えている感触が伝わる。前後輪に加えて、左右輪をそれぞれコントロールすることで、車両の身のこなしはさらにソフィスティケイトされるのだ。

なるほど、4WDシステムはここまで洗練されているのか。最新の4WDシステムは安定性確保という次元を飛び越えて、ファン・トゥ・ドライブの獲得にまで到達しているだ……。と驚いたけれど、さらにその先があった。アウトランダーPHEVに搭載されるツインモーター4WD(S-AWC)は、他のシステムとは別次元の運動性能を見せてくれた。

ここまで別の4WDシステムを経験した状況で乗ると、その安定感は図抜けている。予知能力を持つ超能力者のように、滑る前に先手を打って車両の安定を保っているように感じられるのだ。その秘密は、前後に独立したモーターを搭載していることによる。

モーター駆動のプレミアムな4WDメーカーとなる可能性

ご存じのように、ある程度回転が上がってから有効なトルクを生む内燃機関と異なり、モーターは電流が流れた瞬間に最大トルクを発生することができる。したがって、コンピュータの指令でトルクを伝える場合、内燃機関はモーターに比べればワンテンポ遅れることになる。逆に言えば、モーターは指令と同時にトルクを伝えることができる。

したがって、前後輪のトルク配分を変える場合、「滑りを感知」→「後輪にトルクを伝える」という伝言ゲームが、瞬時に行われることになる。加えて、このツインモーター4WD(S-AWC)では、左右の駆動配分をブレーキでコントロールする。

右コーナーに侵入すると仮定すると、右前輪に制動力を発生させて旋回しやすくすると同時に、後輪へのトルク配分を増やす。コーナリングを終えたら、前輪へのトルク配分を増やしてコーナリング中と逆のモーメントを発生させ、車両の動きを安定させる。この一連の動きがシームレスに行われるのが、ツインモーター4WDの特徴だ。

また、たとえば車体の左半分が乾燥路面、右半分がアイスバーンのような状態で発進すると、当然ながら右側タイヤがスリップする。この時に瞬時に左右前輪の駆動力をコントロールするAYCが作動することで、スリップを減らすことができる。

総じて、モーターを用いた4WDシステムは、動きが上質になるという印象を得た。今後、四輪を独立してモーターでコントロールするようになれば、いままでにない運動性能を備えたモデルができるのではないか。三菱自動車が、「モーター駆動による、プレミアムな4WDメーカー」になる可能性を感じた。

最後になったけれど、パジェロに搭載されているスーパーセレクト4WD-IIにふれておきたい。前後33:67のトルク配分をベースにした4WDシステムは、テストコースでFR的な素性の良いコーナリングを見せてくれた。また、今回のテストコースでは一部を垣間見るに過ぎなかったけれど、センターデフ直結機構による悪路走破性能は驚くほどのものだ。三菱の4WD技術が何十年もかけて綿々と受け継がれ、進化していることを、パジェロは教えてくれた。

スペック例

【 アウトランダーPHEV G プレミアムパッケージ 】
全長×全幅×全高=4655mm×1800mm×1680mm
ホイールベース=2670mm
車両重量=1830kg
駆動方式=4WD
エンジン=2.0L 直列4気筒 DOHC
エンジン最高出力=87kW(118ps)/4500rpm
エンジン最大トルク=186Nm(19.0kg-m)/4500rpm
モーター最高出力(前/後)=60kW(82ps)/60kW(82ps)
モーター最大トルク(前/後)=137Nm(14.0kg-m)/195Nm(19.9kg-m)
タイヤサイズ=225/55R18
JC08モード燃費=18.6km/L(ハイブリッド燃料消費率)※60.2km(EV航続可能距離)
車両本体価格=443万160円


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