前年比倍増「ヴェゼル」が上半期SUV販売台数首位に2024年上半期、日本でもっとも売れたSUVとなったのは「ホンダ ヴェゼル」でした。 自販連のデータによると、1月~6月の販売台数は4万4164台。これは登録車全体の販売ランキングでも5位に入ります。 ヴェゼルにとっては前年比194.0%と倍増したことで、2019年(暦年)以来のSUVトップセラーという栄冠に輝く結果となりました。 ヴェゼルが上半期ナンバーワンSUVとなった理由は、コンパクトながらクラスを感じさせないデザインや、燃費とパフォーマンスのバランスに優れた2モーター「e:HEV」ハイブリッドシステムの採用などもあるでしょう。 さらに4月に実施したマイナーチェンジで、内外装はもちろん、走りや快適性をさらに引き上げてきたこともSUVトップになった原動力といえそうです。 >>ヴェゼル、WR-V、ヤリスクロスを写真で見る >>コンパクトSUV「ヴェゼル」の改良モデルは乗り心地も走りも「WR-V」と別モノ。納期も改善 >>WR-Vには負けられん! 「ヴェゼル」が新顔「ハント」を加えて色々テコ入れ、格の違い目指す 【ホンダ ヴェゼル】>【クルクル動かせる!】360ビューはこちら 4月の大幅改良で「ヴェゼル」の競争力はさらに高まる1.5Lハイブリッドと1.5Lガソリンエンジン車がラインナップとされる「ヴェゼル」ですが、マイナーチェンジでFFのガソリンエンジン車は落とされました。 4WDのガソリンエンジン車は264万8800円、FFと4WDを選べるハイブリッド車は288万8600円~377万6300円となっています。 ヴェゼルの4WDはこのセグメントでは珍しいプロペラシャフトを用いた本格的な機械式で、SUVに期待する悪路走破性能が高いことも見逃せません。 また、マイナーチェンジでハイブリッド制御も変わりました。 従来はこまめにエンジンを停止するなど燃費最優先の制御でしたが、改良モデルはバッテリーの活用範囲を広げてエンジンをできるだけ回さないようにしつつ、いざ始動したらエンジンを積極活用するチューニングになっています。 電動フィーリングを主体にしつつ、エンジン車らしいフィールも併せ持つ二面性は、改良版ハイブリッド車の大きな進化ポイントになっています。 >>ヴェゼル、WR-V、ヤリスクロスを写真で見る もちろん渋滞に対応する全車速ACCや車線中央維持支援システムなどを含めた「ホンダセンシング」は全グレードに標準装備。 上位モデルは斜め後方の接近車両を検知するブラインドスポットインフォメーションや、適切な配光を実現するアダプティブドライビングビームなども標準装備されています。 先進運転支援システムについても2024年のモデルとして十分に最先端といえる内容です。 >>大幅改良で走りが激変「ヴェゼル」の買いは最上級「Z」の4WD。新設定ハントパッケージの評価は? >>【悲報?】販売好調の人気SUV「ヴェゼル」が商品改良で“大穴グレード”を落とした大人の事情 【ホンダ ヴェゼルハイブリッド】>【クルクル動かせる!】360ビューはこちら 発売3ヶ月で1万台を超えた台風の目「WR-V」ところで、ヴェゼルのマイナーチェンジでガソリンエンジン車が4WDだけのラインナップになったのは、ホンダのSUVラインナップにおける新たなベーシックモデルの「WR-V」とバランスを取るのが狙いです。 >>ヴェゼル、WR-V、ヤリスクロスを写真で見る タイの拠点で開発され、インドで生産されるグローバルモデル「WR-V」は2024年3月22日に日本で発売されましたが、実質3か月で1万582台も販売するほど好スタートを切っています。 3ナンバーボディにもかかわらず209万8800円~248万9300円という驚異の価格設定が人気の原動力になっているのは明白です。 リーズナブルな価格を実現するために、WR-Vは全グレードが1.5LガソリンエンジンのFF車という割り切った構成となっています。 スタイリングはボクシーでタフなイメージですが、パワートレーンの構成や足回りなどのメカニズムは“都市型SUV”といえる内容なのです。 しかしながら、“安かろう悪かろう”ではありません。 インドではショーファーカー(運転手付きのクルマ)的な使われ方もするため、後席はボディサイズから想像する以上に広くなっています。 17インチタイヤを履くグレードのコーナリングは、SUVというスタイルから想像できないほどキビキビしたもので、サスペンション容量の余裕があるおかげで後席の乗り心地も上々です。 燃費性能もカタログスペックは16.2km/L(WLTCモード)となっていますが、筆者が都内で試乗した際のメーター表示燃費は18km/Lを超えるものでした。 ヴェゼルハイブリッドのWLTCモード燃費は26.0km/L(FF)なのでさすがに差をつけられますが、WR-Vも経済性の面での不満が出ることはなさそうです。 >>コスパ王「ホンダ WR-V」の想像以上のスッピン感とその理由。最安Xグレードは誰におススメ? >>200万円台前半でも走りはシビック級。コスパの鬼「WR-V」の秘密はホイールベースにあった 【ホンダ WR-V】>価格やスペックはこちら 「ヤリスクロス」はガチのライバルにあらず?まさに2024年上半期の国産SUVの話題を独占したホンダのSUVラインナップですが、最大のライバルはやはり「トヨタ ヤリスクロス」です。 1.5Lガソリンエンジン(FF/4WD)と1.5Lハイブリッド(FF/電動4WD)をラインナップするヤリスクロスは、パワートレイン的にはヴェゼルとWR-Vの真っ向からぶつかる選択肢です。 価格帯もガソリンエンジン車が190万7000円~266万6000円、ハイブリッドは229万5000円~315万6000円となっています。 >>ヴェゼル、WR-V、ヤリスクロスを写真で見る 燃費性能はガソリンエンジンのFFで19.8km/L、ハイブリッドの4WDでも28.7km/L(いずれもWLTCモード)と優れているのが特徴です。※いずれもベースグレードのXの場合。 もっとも、ヤリスクロスのボディサイズはややコンパクト。ヴェゼル、WR-Vとガチンコで比較するには車格やサイズ感が違うといえるかもしれません。 エンジンもヴェゼルとWR-Vが4気筒なのに対して、ヤリスクロスは3気筒とやはりクラスが違う印象を受けます。 なお、ご存知の通りヤリスクロスは型式指定における認証不正により少なくとも7月末日までは生産停止状態といわれています。 本記事執筆時点では生産再開についてアナウンスはなく、具体的な購入検討をする以前の段階とも言えます。 というわけで、2024年7月に選べるコンパクトSUVは、コスパ重視であればWR-Vの中間グレードで17インチタイヤを標準装備する「Z(234万9600円)」がおすすめとなります。 予算の余裕があるのならば、ヴェゼルの最上級グレードとして、18インチタイヤを履きこなした走りが魅力の「e:HEV Z 4WD(341万8800円)」を推したいと思います。 <終わり> >>【どっちがイイ!?】人気急上昇中 ホンダ「WR-V」とトヨタ「ヤリスクロス」をガチンコ比較してみた >>安いぞ「ヤリスクロス」。マイチェンで装備向上もベース車ほぼ価格据え置き約190万円 【トヨタ ヤリスクロス】>価格やスペックはこちら >価格やスペックはこちら <写真:ホンダ、トヨタ> 終わり> |
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