2024年上半期の販売台数は月販目標の3割にマツダの次世代を担う「ラージ商品群」の第一弾として2022年9月に発売された「CX-60」。 国産車離れした堂々たるボディと上質な内装、バラエティ豊かなパワートレインが魅力のSUVですが、販売台数という点ではかなり苦戦しているのが実情のようです。 自動車販売協会連合会による2024年1~6月の新車販売台数ランキングを見ると、CX-60は乗用車全体の50位という結果となっています。 >>CX-60とCX-80をギャラリーで比較する その販売台数は3516台と、「マツダ ロードスター」はおろか、「トヨタ ジャパンタクシー」(※写真44枚目)にさえ及びません。 CX-60の発売当時、月間目標販売台数が2000台とアナウンスされていたことを考えると、この数字はあまりにもさみしいものとなっています。 では、なぜCX-60はこれほどまでに苦戦を強いられているのでしょうか? あるマツダ販売店関係者は次のように話します。 「CX-60が想定より売れていない直接的な要因として、1890mmというワイドな全幅があると考えています。 CX-60のスタイリングをご評価いただくお客様は少なくありませんが、実際に所有するとなると、取り回しや駐車スペースが問題になるという声が多いのも事実です。 また、大柄なボディをもつCX-60ですが、乗車定員は5名と「CX-5」と変わりません。 であるならば、CX-5のほうが実用性が高く、コストパフォーマンスに優れると考えるお客様が多いようです。 実際、CX-5は登場からおよそ7年が経過しているにもかかわらず、依然として安定した販売台数(同じく2024年1~6月は34位、8746台)を記録しています。 また、一時はCX-60と入れ替わりでモデル消滅という噂もあったCX-5は、近いうちにフルモデルチェンジしてマツダ製ハイブリッドを採用ことが公式にアナウンスされています。そうなるとますますCX-60が目立たない存在になってしまうかもしれません」 >>マツダの頂点3列SUV「CX-80」発表! 内装は期待を裏切らない高級感。ボディカラーは新色? 【CX-60】>【クルクル動かせる!】360ビューはこちら 乗り心地や変速の不具合など初期の不良も不振の原因一方、ある業界関係者は、CX-60不調の要因は全幅だけではないと指摘します。 「満を持して登場したCX-60ですが、発売直後から不具合の報告が多発しており、数回のリコールがおこなわれています。 また、明確な不具合とは言えないものの、足回りの硬さやトランスミッションのギクシャク感に違和感を覚えたというユーザーも多く、その完成度に対して疑問の声が少なくありませんでした。 現在はかなり改善したようですが、注目度の高いモデルであっただけに、スタート時点でつまずいてしまったのが現在まで尾を引いていることは間違いありません。 ただ、マツダとしてはまもなく発売されると見られる「CX-80」を本命と考えているようです。 「CX-80」のワイド版である「CX-90」は、2023年に北米市場に投入されて以降現地で高い人気を得ており、その仕上がりも十分以上のものと言われています。 >>CX-60とCX-80をギャラリーで比較する さらに、CX-8の生産が終了したいま、マツダにとっては国内唯一の3列シートSUVとなるため、CX-5とは異なる価値をユーザーに提供することができそうです。 逆に言えば、CX-80も苦戦してしまうことになれば、マツダの『ラージ商品群』の評価はさらに厳しいものとなります。 そういう意味では、マツダの将来はCX-80に掛かっていると言っても過言ではありません」 >>CX-80の新着フォト集&サイズ判明! アーティザンレッドもいいが、メルティングカッパーが凄い 【マツダ CX-5】>【クルクル動かせる!】360ビューはこちら イメージ挽回の切り札「CX-80」は8月後半発売かCX-80の日本発売について、マツダは具体的な日程を明らかにしてはいません。 ただ、販売店関係者などからの情報を総合すると、2024年8月後半が「Xデー」となる可能性が高いようです。 また、CX-80自体は2024年4月に欧州仕様が公開されており、日本仕様も基本的にはそれに準じるものと考えられます。 欧州仕様のCX-80を見る限り、マツダの新たなフラッグシップSUVとしての十分な「格」を持っていることは疑う余地がなさそうです。 >>CX-60とCX-80をギャラリーで比較する 一方、その全幅はCX-60と同じ1890mmとなっており、取り回しや駐車スペースの問題が再燃することは確実です。 ただ、「トヨタ ランドクルーザー」や「レクサス RX」など、全幅が1890mmを超えているにもかかわらず、一定の販売台数を記録しているモデルもあります。 CX-80が、その全幅に起因するデメリット以上のメリットをユーザーにアピールできるかどうかが、マツダの未来を占うという意味でも、非常に重要なポイントとなりそうです。 <終わり> >>【年内納車も!】CX-80日本モデルは6月発表、8月予約開始。発売が遅れた“嬉しい理由”とは? 【マツダ CX-60 PHEV】>【クルクル動かせる!】360ビューはこちら <写真:マツダ、トヨタ、レクサス> 終わり> |
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