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“リアル真子”が碓氷峠でドリフトをキメた日。モントレーで感じた成長への確かな手応え【下田紗弥加 全日本ラリーへの挑戦】 ...

2024-6-18 07:00| post: biteme| view: 896| コメント: 0|著者: 文:編集部

摘要: 下田紗弥加が“リアル真子”になった ーードリフト競技の国内トップカテゴリー「D1GP」に、2022年シーズンから女性で唯一フル参戦を果たしている下田紗弥加選手。マンガ『頭文字D』の舞台である群馬県安中市で開催さ ...

“リアル真子”が碓氷峠でドリフトをキメた日。モントレーで感じた成長への確かな手応え【下田紗弥加 全日本ラリーへの挑戦】

下田紗弥加が“リアル真子”になった

ーードリフト競技の国内トップカテゴリー「D1GP」に、2022年シーズンから女性で唯一フル参戦を果たしている下田紗弥加選手。マンガ『頭文字D』の舞台である群馬県安中市で開催された初の全日本ラリー挑戦を追った。

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梅雨の足音が近づく6月初旬、下田紗弥加選手は群馬県安中市にいた。

この日ドライブするのは、D1GPではすっかり馴染みとなったブルーのカラーリングに包まれてはいるものの、いつもの「S15(シルビア)」ではなくトヨタ「86」。全日本ラリー選手権 第5戦「加勢裕二杯 モントレー2024(以下ラリーモントレー)」に参戦するためだ。

ドリフトのトップカテゴリーであるD1GPに2022年から参戦し、2023年には夢にまで見たお台場での大会にも出場した。ひたむきに努力を重ね、ドリフトを始めることを決意したお台場の地にD1ドライバーとして帰ってきた下田選手。今やトップクラスの人気を誇り23年シーズンを戦い抜いた下田選手だったが、24年シーズンは様々な要因が重なりまだ出走できていない。

そんな中舞い込んだのが、2年ぶりの開催となるラリーモントレー挑戦の話。

マンガ『頭文字D』の舞台にもなった群馬県西部で開催されるラリーモントレー、その最大の見どころは「碓氷峠」の旧道を使用したスペシャルステージ「Old Usui Touge」だ。

頭文字Dで碓氷峠といえば、主人公である藤原拓海が初めてアウェイバトルを行ったメモリアルな場所。対戦相手はシルエイティを駆る真子&沙雪コンビである。

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下田紗弥加と頭文字Dの縁

下田選手は、頭文字Dと碓氷峠に浅からぬ縁がある。

藤原拓海のホームタウンである渋川市で応援大使を、碓氷峠がある安中市では観光大使を務め、真子が劇中でドライブする車両を模したインパクトブルーのシルエイティでドリフトバトルをした動画は、彼女のYouTubeチャンネルで530万回に迫る再生回数を叩き出す。

動画で使用したシルエイティは、碓氷峠の麓の釜飯屋「荻野屋」の看板前に飾られており、いまでは観光名所にもなっている。そんな縁もあり、今回はボートレース振興会と頭文字Dのコラボレーションキャンペーンロゴも車両に掲出され、安中市観光機構が下田選手の応援ツアーや記念グッズを販売するなど、大会を盛り上げた。

下田選手は、少しでもドリフトに活かせられるものを身につけたいと、数年前から小倉学園と組んで「TOYOTA GAZOO Racing ラリーチャレンジ(ラリチャレ)」にも参戦してきた。

ラリチャレは“チャレンジ”の名のつく通り、ラリーの入門クラスという位置付け。しかし今回参戦するのは国内ラリーの最高峰である全日本ラリー。

出場者には、現在WRC(世界ラリー選手権)に参戦する勝田貴元選手の実父である勝田範彦選手や、スバルでWRC参戦経験もある新井敏弘選手とその子息である新井大輝選手など、錚々たるビッグネームが名を連ねる。

マシンメンテを担当する小倉学園の校長を務める小倉基宏氏も「緊張感が全く違う。ラリチャレは『ラリーを楽しもうね』という雰囲気だが、全日本ラリーはメカニックからもドライバーからもピリピリとした雰囲気が漂ってくる。その分、(メカニックとして参加する)生徒の成長度合いもまるで違う」と語るほど。

「初めての全日本ラリー。ラリーの経験が少ないので、観てくださる人に喜んでもらえるような走りができたら(下田選手)」

400kmを超える長丁場のレッキ(コース下見)を終え語った下田選手だが、その表情には疲れの色が見える。

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今回の全日本ラリー、過酷すぎます……。

今回のラリーモントレーは、ハイスピードコーナーからツイスティな低速コーナーまでバラエティに富んだコース設定となっており、経験者ですら長丁場と言わしめるほどの過酷さである。毎日のようにサーキットで朝から晩まで練習漬けの日々を過ごす下田選手をもってしても想像以上だったようだ。

「率直に言って、今回の全日本ラリー、過酷すぎます……。私、ドライバーの中でも走り込みを普段からすごくしているから走り続けるのには自信があった。でも、ちょっとこれは……って思うくらいハード(下田選手)」

コドライバーを勤めた伊東太壱氏も「とても長い距離をよく頑張って走ってくれた」と労った。

ラリーを終え憔悴した表情の下田選手だったが、Old Usui Tougeでは、ほぼ全てのコーナーをドリフトで駆け抜け観客を大いに沸かせるなど、ドリフトドライバーとして、観光大使としての責任もきっちり果たしたようだ。

事実、下田選手のドリフトする姿はSNS上で大いにバズり、熊の平駐車場の前のコーナーを「紗弥加コーナー」にしようという声まで上がったそうだ。

「今回、碓氷峠に合法的にブラックマーク付けたかったんですよ(笑)。もし私がお客さんだったら、あそこ(熊の平駐車場の前)でバビューンってドリフトしているのが見たいと思った。あそこでキメなかったら私が今回来た意味がない(下田選手)」

下田選手はそう言い切った。

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D1に出られないことで深めた自信

初めての全日本ラリーへの挑戦を終えた下田選手。慣れないことにも積極的に挑戦し、自分の成長の糧にする姿勢は変わらない。

「この2日間、ドライバーとしてかなり成長できた。全日本ラリーは“生きるか死ぬか”の瀬戸際で、でもアクセルは緩められないという緊張感の中走らなければいけなかった。かなり精神的に追い込まれたけど、この経験のおかげで次ドリフトしたら確実に上手くなっていると思う(下田選手)」

D1GPに出られない日々を忸怩たる思いで過ごしているのかと思いきや、やや意外な答えが返ってきた。

「体制的にまだ準備ができていないし目処も立っていない。でも逆に、こういう時期も大事なんだなって今は感じていて。これまで“スーパー早送り”みたいにD1を戦ってきたので、1回深呼吸をしてゆっくり周りを見て、自分には何が足りないかを俯瞰できるようになった。

普段の練習でも、これまでは無意識の中で次の大会のための練習になっていたんだと思う。でもいまは運転技術を上げることに特化して練習ができていて。その結果、ここ数ヶ月で自分でもわかるくらい運転技術が上がってきた。もし今年初めからD1に出ていたら、ここまでの成長はなかった(下田選手)」

怪我の功名と言うべきか、下田選手はいま自ら殻を打ち破ろうとしている。

「今までは、このままいったら危ないなぁ……と躊躇する気持ちがあった。けど今は『いった先で考えろ』でトライして、しかもできるようになっている。技術があるのに自信がなくて怖くてできなかったのが、今は『ぶつかったらぶつかっただよ』と開き直れるようになってきた。結局自分でリミッターをかけてやらなかっただけだった」

師匠でありチームの監督を務めるサトケンこと佐藤謙氏も、そんな愛弟子の成長を認めているという。

「サトケンさんにも『走りが逞しくなった』って言われるようになった。勝ちたいという気持ちから、良い走りをしたいという思考に変わって、リミッターが外れることで求める走りができるようになり、さらに自信が深まる良いサイクルで練習ができている。いま走るのがめちゃくちゃ楽しんんですよ! 今までも楽しかったんですけど、もっと走るのが楽しくなった」

昨年のインタビューで下田選手は次のように語っている。

「ほかの人から見れば150%の力で走っているんだけど、本人にとってはその150%が常に安定した領域、そんなドライバーになりたい……できるかな?(笑)」

昨年の「できるかな?」が、今は「できる」という確信に変わっている。雌伏の時を経て、きっと下田紗弥加はドリフトシーンに帰ってくる。その時は、今までとは比べものにならないほど成長した“ニュー下田紗弥加”を観客の前で披露してくれるはずだ。

(終わり)

下田紗弥加(しもだ・さやか)
プロドリフトドライバー、群馬県安中市観光大使、群馬県渋川市応援大使、サーキットハワイ アドバイザー 、D1 NEXT10YEARS広報部長、東京中日スポーツ/トーチュウモタスポアンバサダー。

千葉県に生まれ、好奇心旺盛で活発な一般家庭の普通の女の子として育つ。学生時代はバレーボールに打ち込み、インターハイや全国大会に出場、プロリーグを目指していたが、怪我に悩まされバレーボールの道を諦める。

夢破れていた時に観たD1GPに魅了され、ドリフトに全てをかけようと決心。働きながら貯金をし、練習に打ち込む為に仕事を辞め、練習用の車を購入し、マニュアル免許を取得。南千葉サーキットを拠点としている「車楽人ドライビングスクール」と出会い、サーキットに年間160日以上通いつめた結果、ドリフトを始めて2年目でD1Aライセンス(ドリフト全日本大会出場権利)を獲得し、2018年からD1Lightsシリーズに参戦。

2019年、中国・北京で開催されたインターナショナルドリフトレディース大会で世界チャンピオンを獲得。2022年にD1GP初出場を果たし、D1史上女子選手初のベスト8進出(2回)、そして第8戦では女子最高位の7位と好成績を上げた。

ついこの間まで、モータースポーツに縁もゆかりも無かった素人の女子が、今ではドリフト世界最高峰のD1GPに参戦し、その頑張る姿を通して世界の人々に元気や希望を与えるべく「ドリフトエンターテイナー」として活動している。

Instagram:http://instagram.com/sayaka419
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