納期が大幅改善した理由には“人気の鈍化”も2020年6月、トヨタ「ハリアー」はフルモデルチェンジを果たし、4代目へと生まれ変わりました。そして、そこからおよそ4年が経ったいま、ハリアーにマイナーチェンジのウワサが流れています。 プレミアムクロスオーバーSUVの代名詞的存在であるハリアーは、常に安定した販売台数を記録し続けてきたトヨタのベストセラーモデルのひとつです。 発売当初には、長納期が話題となったモデルのひとつですが、現在では順調に納車が進み、2023年には乗用車全体では12番目の数字となる約7万5000台が登録されました。 さらに、2024年7月現在の納期は、ハイブリッド車、ガソリン車ともに4か月程度と、以前に比べてかなり短縮されています。 この背景には、フルモデルチェンジから一定の時間が経過したことにくわえ、「クラウン クロスオーバー」や「クラウン スポーツ」など、トヨタ内でのライバルが増えたことから、ハリアーに対する注目度が相対的に低下したことも関係しているようです。 それ以外にもさまざまな要因が考えられますが、いずれにせよ、ハリアーにテコ入れが求められているタイミングであることは間違いなさそうです。 実際、販売店関係者のあいだでは、ハリアーのマイナーチェンジについてウワサが絶えなかったようです。 >現行型ハリアーのフォトギャラリーはこちら |あわせて読みたい| >>トヨタ ハリアーの価格やスペックはこちら 北米では「RAV4」相手に予想外の不振にあえぐある販売店関係者は次のように話します。 「少し前までは、2024年夏ころのマイナーチェンジがおこなわれるのではと言われていました。 あるタイミングからハリアーの値引き額も大きくなったため、多くの関係者が『マイナーチェンジはいよいよか』と予想していました。 ただ、2024年6月末現在では、ハリアーのマイナーチェンジに関するトヨタからの具体的な情報はありません。 これはあくまで予想ですが、現在のトヨタは、一連の不正問題の影響から生産体制の見直しをおこなっており、その影響が出ているのかもしれません」 一方、ある業界関係者は次のように分析します。 「ハリアーのマイナーチェンジが後ろ倒しになっているとすれば、それは北米における低迷が関係している可能性があります。 現行モデルのハリアーは『ヴェンザ』という名前で北米でも販売されていますが、その販売台数は年間3万台前後と日本市場の半分程度の規模です。 ハリアー/ヴェンザとプラットフォームなどを共有する『RAV4』は、北米市場で年間40万台規模の販売台数を記録することを考えると、その差は歴然です。 北米市場は、いわゆる“タフ系”のSUVの人気が高いことで知られていますが、ここまで大差がついてしまうのはトヨタにとっても予想外だったのではないでしょうか。 おそらく、現行モデルのヴェンザの販売台数が一定以上になるまでは、ハリアーのマイナーチェンジはおこなわれないというのが濃厚です」 >現行型ハリアーのフォトギャラリーはこちら |あわせて読みたい| >>トヨタ ハリアーハイブリッドの価格やスペックはこちら まさかのハリアー終了説の背景にクラウンの躍進また、前出の業界関係者は「次期ハリアーは大きく生まれ変わる可能性が高い」と予想します。 「おそらく、次のマイナーチェンジでは、内外装のデザインのリフレッシュや先進安全運転支援システムのアップデートがメインになると思います。現行モデルで賛否両論のあったリアウィンカーの位置については、見直しが入る可能性が高そうです。 一方、2026年前後になると見られるフルモデルチェンジの際には、BEV専用モデルとなるなど、コンセプトが大幅に変更されると見ています。場合によっては、ハリアーというモデル自体が消滅する可能性も否定できません。 その最大の根拠は、トヨタが満を持して送り込む新型クラウンシリーズの第4弾である『クラウン エステート』と、ハリアーの性格が非常に似通っていることにあります。 実際、北米ではクラウン エステート(北米での名称は『クラウン シグニア』)の発売にともない、ヴェンザの販売が停止されるというウワサがあります。 クラウン エステートが発売されれば、日本でも両車が競合することは避けられません。 トヨタとしては、日本で高いブランド力のあるハリアーを残したいと思うはずですが、残念ながら、日本市場のためだけに次期ハリアーを開発するとは思えません。 そうなると、クラウン エステートとは競合しないようなモデルへと生まれ変わるか、最悪の場合、次期モデルが登場しないということも考えられます」 レクサスブランドが日本上陸を果たした際、ハリアーと多くの部分を共有するレクサス「RX」との競合を避けるために、人気モデルであったにもかかわらず、生産終了が発表されました。 ただ、その生産終了を惜しむ声が販売店に相次いだ結果、ある販売会社が中心となってハリアーの存続を求める署名活動がおこなわれ、その後、RXとは異なるモデルとして新たなハリアーが登場したという経緯があります。 それだけの根強い人気があるモデルだけに、トヨタがその名を簡単に消滅させるとは考えにくいのも事実です。しかし、クラウン エステートもまた、トヨタにとっては非常に重要なモデルであることは言うまでもありません。 そのため、次期ハリアーには、やはりなんらかの大きな変化があると考えるのが妥当なようです。 <おわり> >現行型ハリアーのフォトギャラリーはこちら |あわせて読みたい| >>トヨタ クラウン(スポーツ)の価格やスペックはこちら |
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