“6カ月以内”に納車される可能性も十分にある昨年8月に世界初公開された「トヨタ ランドクルーザー250 」は、2024年4月に晴れて国内販売がスタートしました。発売開始から2か月あまりが経過した現在、ランドクルーザー250は事前の予想どおり、受注ラッシュのなかにあるのでしょうか? 「ランドクルーザープラド」の事実上の後継モデルであるランドクルーザー250ですが、シリーズの中では「廉価版」という印象の強かったプラドに対し、ランドクルーザー250は独自の魅力をもった1台に仕上げられています。 |あわせて読みたい| インターネット上を見る限り、ランドクルーザー250の性能自体に疑念を持つユーザーは皆無であり、もっとも長い歴史をもつモデルのひとつであるランドクルーザーシリーズのニューカマーに対するユーザーからの信頼は、非常に厚いものであることがうかがえます。 その一方で、多くのユーザーが懸念しているのが納期です。兄貴分である「ランドクルーザー300」が最大で4年待ちとなっていたことを考えるとユーザーの注目が集まるのも無理はありません。 一部では「ランドクルーザー250の納期は2年」という情報が流れていますが、その実態はどのようになっているのでしょうか? 首都圏のトヨタ販売店関係者は次のように話します。 「納車までに最大で2年近くお待ちいただく可能性があるのは事実ですが、インターネット上では“2年”という部分だけがひとり歩きしてしまっており、正確な情報が伝わっていない印象です。 ランドクルーザー250については、向こう2年間の生産枠が決まっており、その数は全国で5万台~6万台とされています。 たとえば、2026年4月の生産枠でご購入されたお客様は、生産開始までおよそ2年ほどお待ちいただくため、結果として納車までに2年ほどかかることになります。 ただ、実際にはすべてのお客様が2年もお待ちいただくわけではありません。グレードにもよりますが、早ければ6か月以内で納車できる可能性も十分にあります。 >>ランクル250市販モデルの内外装を見る 販売店は納車が予定より遅れることはなんとしても避けなければならないため、あえて余裕を持った納期を提示しているケースが多いのだと思います」 (次のページは250の転売事情を解説) ランクル250は単純に「転売」しても儲からない一般的に、納期が長いモデルや受注停止となっているモデルは、「人気が高い」という印象を与えます。そして、それが希少性の高さへとつながり、さらに多くのユーザーがそのモデルを求めるようになります。 ランドクルーザー250についても、いわゆる「転売ヤー」を含めて、投資対象として購入を検討するユーザーが少なくないと予想されていました。 |あわせて読みたい| 確かに業者オークションに新車価格の倍以上で出品されたランドクルーザー250の話も出始めていますが、前出の販売店関係者は「ランドクルーザー250は投資対象としてはあまり魅力がない」と指摘します。 「ランドクルーザー250は、ランドクルーザー300や『LX』と比べて生産台数が圧倒的に多く、また、日本向けにはかなりの台数が割り当てられていることから、単純な転売で稼げるようなモデルではありません。 実際、ランドクルーザー250は、2024年6月現在では向こう2年間の生産枠を完売しきっていません。つまり、グレードなどを問わなければ、理論上は“待てば買える”状態です。 >>ランクル250市販モデルの内外装を見る また、日本に先駆けて販売されている北米や欧州ではすでに需要がひと段落していると言われています。そのため、海外への転売で儲けるというのも難しいのではないかと思われます。 販売店としては明らかな転売目的のお客様を避ける必要があるため、販売にあたってはさまざまな制約を設けさせていただいているケースがほとんどですが、おそらく、じきにそうした制約も解除されていくと考えています。 もちろん、ランドクルーザー250自体に人気がないわけではありませんし、非常に高いリセールバリューが期待されるのも事実です。しかし、今回はメーカー側の生産体制も整っているため、ランドクルーザー300やLXのような自体にはならないと予想されます」 (次のページで購入検討者の心得を解説) 受注の鎮静化に怯える転売ヤー。焦らないことが大事このように、ランドクルーザー250については、事前に予期されていたほどの混乱は起こっていないというのが実態のようです。 >>ランクル250市販モデルの内外装を見る SNSが全盛の昨今では、バズったモデルに対する需要が一時的に高騰することはめずらしくありません。その結果、新車価格を上回る価格で取引されるケースが出るのも事実です。 ただ、それは“初物”に対するプレミアムであり、遅かれ早かれ沈静化するものです。ランドクルーザー250の日本における月間基準台は数2250台と十分な供給量で、中古車価格の高騰は長く続かないと見るのが賢明です。 前出の販売店関係者のコメントにもあったように現時点では極端なプレミアムが付く状況ではありません。価格の吊り上げを目論む転売ヤーの多くも、初物の需要を見誤れば売り抜けるのに苦労する可能性が高いのではないでしょうか。 “いち早く手に入れる”ことに対して価値を感じる場合は別ですが、ランドクルーザー250というクルマそのものに価値があると考える場合には、とにかく焦らないことが大切です。 |あわせて読みたい| (終わり) |
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