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ロールス・ロイス ファントムに試乗。その走りは?

2014-12-10 16:25| post: biteme| view: 405| コメント: 0|著者: 文:九島 辰也/写真:中野 英幸

摘要: なぜ「亡霊」と名付けられたのか? 「亡霊」「お化け」「魂」「影」「雲」……。世界を代表する高級車にはそんな名前が付いている。フレデリック・ヘンリー・ロイスはよっぽどの偏屈者だったのか。自分のつくったク ...

ロールス・ロイス ファントムに試乗。その走りは?

なぜ「亡霊」と名付けられたのか?

「亡霊」「お化け」「魂」「影」「雲」……。世界を代表する高級車にはそんな名前が付いている。フレデリック・ヘンリー・ロイスはよっぽどの偏屈者だったのか。自分のつくったクルマにそんな名前を付ける創業者は他にいない。

久々に「ファントム」のステアリングを握りながら、そんなことを思った。このブランドにあまり詳しくない人はきっと不思議に思うに違いないと。ファントムという英語の語感にだまされがちだが、こいつは「亡霊」なのである。

では、なぜそんな名前が付いたのか。理由は至ってシンプル。このどれもに共通するのは「音がしない」こと。亡霊もお化けも魂も影も雲も、すべて音もなくやってくる。

つまり、ロールス・ロイスとはそういうクルマだ。荒々しいエンジン音もしなければ、エキゾーストから爆音も聞こえてこない。もし、それを耳にしたことがあるのであれば、それは壊れているということになる。

事実、これまで数多くのクラシックカーイベントに参加し、戦前のロールス・ロイスに出会ってきたが、そのすべてが音もなくスーッと走リ抜けて行った。他のモデルがバリバリと排気音を振りまく中、まるで電気自動車のように走る姿はまさに優雅としか形容できない。

2012年に「シリーズII」へとバージョンアップ

さて、ファントムである。このクルマは2003年にリリースされた現行ロールス・ロイスのフラッグシップである。2012年にバージョンアップが図られ、「ファントム シリーズII」となった。プライスレンジで言えばこの下に「ゴースト」があり、その2ドア版の「レイス」がラインナップされる。

そして、それらには“ファミリー”が存在する。基本形となるサルーンとそのエクステンドボディのEWB、サルーンのショートホイールベースとなる2ドアクーペと、そのオープン版のドロップヘッドクーペという面々だ。ロールス・ロイスのオープンはあまり馴染みはないが、古くから存在する。代表的なのは「コーニッシュ・コンバーチブル」。そのエレガントでスタイリッシュな装いには、ただただため息しか出ない。

それはともかく、現行型ファントムIIは、まさに高級車の結晶として生まれた。6mに届きそうな全長や2m近い全幅は特筆すべきものだし、3570mmというホイールベースも桁外れだ。今回久々の対面であったが、さすがにその大きさには圧倒された。

エンジンは6.75リッターのV12気筒。最高出力は460psで最大トルクは720Nmを発生させる。トランスミッションは8速AT。そしてこれを駆使して、0-100km/h加速5.9秒という数値を叩き出す。かつて「必要にして十分」とのみ記載されていたスペックは今では明記される。これも時代なのだろう。かつてほどの情緒はない。

空飛ぶ絨毯は意外にスポーティ

クルマは言わずもがな乗り心地がいい。まるで空飛ぶ絨毯のようだ。大径ながら肉厚のあるタイヤと絶妙なセッティングのエアサスペンションが快適な空間へと誘う。タイヤの接地性が云々というのは愚問だ。ランフラットタイヤであることもまったく感じない。当たりの硬さは微塵もない。

ロールス・ロイスにとってランフラットタイヤは都合のいいシロモノだ。このクルマにおいてオーナーは故障などで立ち往生してはならない。パンクもまたそうだ。道端でパンク修理などさせられない。ロールス・ロイスの哲学としてオーナー様に不便をかけてはならないというのが根底にある。

それではこのクルマはまったくのショーファードリブンなのかといえばそうではない。細いステアリングホイールを動かしているうちにドライバビリティの高さが顔を出し始める。

たとえば切りはじめの軽さは想像以上にユルユル。が、その先でステアリングはピタッと安定して高速域でのコーナリングが楽しめる。しかも、ロールはあるもののある角度でフラットに保たれる。この辺はロールセンターが思いのほか低いのかもしれない。バランスはかなりいい。

加速時もそう。中間加速などガバッとアクセルを踏み込むと一瞬シャシーが沈み込みそのままグイグイと加速する。その姿はまさにスポーツサルーン。言ってしまえば、BMWのエンジニアリングを感じる。懐はかなり深そうだ。

大きな進化は見られなくても、進化は止まっていない

ロールス・ロイスのステアリングを握る機会は正直少ない。一年に一回か二回くらいだ。だが、その印象は強く、今回も走り出してすぐにこれまでのフィーリングをすべて思い出した。それを鑑みると、いわゆる一般的なモデルとは違い、決して大きな進化は見られない。毎回同じように凛とした世界を味わわせてくれる。

とはいえ、それは断片的なもの。その奥に秘められる研究開発は相当だろう。先日もグッドウッドの工場を取材したが、そこはまるで別世界だった。自動車工場とは思えないクリーンで優雅な雰囲気に包まれていた。と同時に、技術の進化も垣間みられた。どうやらロールス・ロイスというブランドのヴェールに包まれた中身は、絶え間なく進化しているようだ。

主要スペック

全長×全幅×全高=5840mm×1990mm×1655mm
ホイールベース=3570mm
車両重量=2660kg
駆動方式=FR
エンジン=6.7L V型12気筒DOHC
最高出力=338kW(460ps)/5350rpm
最大トルク=720Nm/3500rpm
トランスミッション=8速AT
タイヤサイズ=前:255/50R21、後:285/45R21
車両本体価格=5064万円


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