次期「デリカ」今わかることまとめ。エルグランド姉妹車は×、D:Xコンセプト市販化はずっと先 ...

17歳でもデリカがモデルチェンジできない理由

「三菱 デリカ D:5」は、ミニバンのユーティリティとクロカンの悪路走破性能を兼ね備えた異色のモデルであり、その独特のキャラクターから根強い人気を誇っています。

一方、現行モデルは2007年1月に登場しているなど、国産車随一のご長寿モデルです。

定期的にマイナーチェンジがおこなわれてはいるものの、登場から17年あまりが経過していることを考えると、さすがに古さが隠せないのも事実です。

そのため、デリカ D:5には常にフルモデルチェンジのウワサが流れていました。

ただ、デリカ D:5は「環状骨格（リブボーンフレーム）」という独自のボディ構造を持っているなど、機構面だけを見ても非常に特殊なモデルであることは言うまでもありません。

もし、デリカ D:5のフルモデルチェンジをおこなうのであれば、こうしたボディ構造ごと刷新する必要があります。

しかし、「環状骨格（リブボーンフレーム）」はデリカ D:5以外に転用することは難しく、かといってデリカ D:5だけでその開発費用をまかなうのも現実的とは言えません。

こうした理由が重なった結果、デリカ D:5はフルモデルチェンジを果たすことなく現在を迎えているのが実情です。

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D:X コンセプトの市販化には時間がかかる？

一方、2023年10月から11月にかけて開催された「ジャパン・モビリティ・ショー 2023」では、三菱から「D:X コンセプト」と呼ばれるコンセプトカーが世界初公開され、話題を呼びました。

D:X コンセプトに対して、三菱は「未来の『デリカ』をイメージした」と明言しています。

さらに、伝統の「環状骨格（リブボーンフレーム）」をさらに強化して採用していることや、電動4WDシステムやPHEVシステムを備えていることも明らかにされています。

このコンセプトカーは、次期デリカ D:5を考えるうえで非常に重要な役割を果たすものになることは言うまでもありません。

ただ、そのルックスは市販車からはほど遠く、次期デリカ D:5が近い将来に登場する可能性は低そうです。

それでも、ほかならぬ三菱自身から、デリカ D:5の次期型が示唆されたのは、多くのユーザーにとって朗報と言えそうです。

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次期デリカ D:5はエルグランドと関係のあるモデルに？

残念ながら、現時点では次期デリカ D:5についての具体的な情報はほとんど明らかになっていませんが、業界関係者の間では、次期デリカ D:5は次期「エルグランド」と関連性を持ったモデルになる可能性が高いと考えられています。

高級ミニバンのパイオニア的存在であるエルグランドは、日産を代表するモデルのひとつとして人気を博してきました。

しかし、近年では「アルファード」などに押されたこともあり、2010年に現行モデルが登場して以来、およそ13年にわたってフルモデルチェンジがおこなわれていません。

ただ、日産は次期エルグランドの開発に着手しているといい、近い将来に「e-POWER」を搭載した新型エルグランドが登場すると見られています。

もちろん、現行のデリカ D:5と現行のエルグランドに特別の関係はありません。

しかし、日産と三菱は2016年にアライアンスを結んでおり、現在では「日産 サクラ」と「三菱 eK クロス EV」のようなOEMもおこなっています。

正直なところ、デリカ D:5もエルグランドも、多くの販売台数が期待できるモデルではありません。

自動車メーカーの多くは大量生産によってコスト削減を図るため、一定の販売台数が見込めないモデルに対しては積極的にフルモデルチェンジをおこなうことができません。

一方、デリカ D:5とエルグランドの次期型が「兄弟車」というかたちになれば、そうした問題もいくらかは解消されることになります。

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環状骨格やPHEVはエルグランドと共用できない！

とはいえ、そう話は簡単ではないのも事実です。

たとえば、次期エルグランドが「環状骨格（リブボーンフレーム）」を持つとは考えにくく、また、現状の日産車にはPHEVシステムが搭載されたモデルは存在しないため、D:Xコンセプトで示された特徴との整合性がありません。

そう考えると、次期デリカ D:5と次期エルグランドは、いくつかの部分で関連した技術を用いている可能性はあるものの、いわゆるOEM車という関係にはならないと見られます。

いずれにせよ、現時点では三菱、日産の双方から、次期デリカ D:5や次期エルグランドについての公式なアナウンスはなく、さらなる発表を待つしかなさそうです。

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<終わり>

＜写真：三菱、日産、トヨタ＞