マイナーチェンジと呼ぶにはやや物足りない進化2024年1月、トヨタは「ヤリス」の一部改良モデルを発売しました。 今回の一部改良では、ラジエターグリルがより躍動感のある洗練されたデザインとなったほか、最上級グレードである「Z」のシート表皮が「合成皮革+ツイード調ファブリック」となるなど、より上質な印象を強めています。 また、一部グレードをのぞいて、メーター部に7.0インチTFTカラーマルチインフォメーションディスプレイが標準装備されたことにくわえ、ディスプレイオーディオも最新のものが搭載されています。 >>フォトギャラリーをチェックする さらに、先進安全運転支援システムである「トヨタセーフティセンス」も最新のものへとアップデートされ、プリクラッシュセーフティにおいて、交差点での出会い頭時の車やバイクの検出も可能となりました。 くわえて、エクステリアカラーに「マッシブグレー」が追加されているほか、サブスクリプションサービスの「キント」専用グレードである「U」も設定されました。 このように、今回の一部改良ではさまざまなアップデートがおこなわれていることがうかがえます。 ただ、いわゆる「マイナーチェンジ」と呼ぶには、やや物足りない改良という気がするのも事実です。 >ヤリス&ヤリスクロス改良 大幅刷新していた欧州仕様との差が気になる…? 【ヤリス】>【クルクル動かせる!】360ビューはこちら 欧州版ヤリスは新開発ハイブリッドや大型ディスプレイを採用一方、ヤリスの主戦場である欧州市場でも、2024年2月にヤリスの改良がおこなわれています。 その内容を見ると、日本における一部改良とは明らかに一線を画していることがわかります。 たとえば、新パワートレインである「ハイブリッド130」が追加されている点です。 「ハイブリッド130」では、より強力なモーターおよびジェネレーターを備えた新しいハイブリッドトランスアクスルの搭載や、パワーコントロールユニットの調整により、システム最高出力を従来比12%増の130hpにまで高めています。さらに、最大トルクは従来比で30%増の185Nmと大幅に強化されています。 その結果、0-100km/h加速は従来モデルから0.5秒短縮され9.2秒となったほか、高速走行時の追い越し性能も向上しているといいます。 そのうえで、クラストップレベルの燃費性能およびCO2排出量は維持しているとされています。 そして、この「ハイブリッド130」を搭載した新グレードとして「プレミアエディション」と「GRスポーツ」を設定しています。 さらに、この両グレードをふくむ一部のグレードには、12.3インチのデジタルディスプレイが標準装備となるほか、スマートフォンを用いてクルマのロックやロック解除、エンジンの始動ができるスマートデジタルキーも利用可能となります。 >>フォトギャラリーをチェックする くわえて、「トヨタセーフティセンス」についても、大幅なアップデートがおこなわれています。 その一方で、従来のパワートレインである「ハイブリッド115」を搭載したグレードも引き続きラインナップされる予定です。 欧州トヨタでは、この「デュアルハイブリッド戦略」により、よりプレミアムなものを求めるユーザーと、よりコストパフォーマンスを重視するユーザーの双方へとアプローチしていくようです。 >ベストセラー「ヤリス」が大幅改良! コスパ勝負なら「フィット」や「マツダ2」も検討するべき? 【ヤリスハイブリッド】>価格やスペックはこちら 大幅改良メニューの日本導入は難しいかもしれないこのように、日本と欧州でほぼ同じタイミングで改良がおこなわれたにもかかわらず、それぞれの内容には大きな違いが見られます。 >>フォトギャラリーをチェックする では、日本のヤリスも、いずれ欧州版ヤリスのような大幅な改良がおこなわれるのでしょうか? 残念ながら、現時点ではヤリスの大幅改良の日本導入予定についての具体的な情報はありません。 将来的には、日本におけるヤリスにもなんらかの改良が施されることは確実ですが、それが今回発表された欧州版ヤリスであるかどうかは不透明です。 というより、それぞれの市場におけるヤリスの立ち位置を考えると、欧州版ヤリスがそのまま日本導入される可能性は低いというのが実際のところです。 >本当に「欲しい!」と思える1台――進化型GRヤリスに試乗。新旧比較でその真価を体感した 【GRヤリス】>【クルクル動かせる!】360ビューはこちら 日本におけるヤリスは最重要モデルではない!?2023年の新車販売台数ランキングを見ると、ヤリスシリーズは乗用車の1位に輝いていますが、その大部分は「ヤリスクロス」が占めているとされています。 もちろん、ヤリスも一定の販売台数を記録してはいますが、軽自動車の人気が高い昨今の日本市場では、コンパクトカーの立ち位置がやや中途半端になりつつあるのも事実です。 一方の欧州市場では、ヤリスのようなコンパクトハッチバックは依然として圧倒的な人気を誇っています。 さらに、トヨタのシェアが相対的に低いとされる欧州市場において、ヤリスは一定の販売台数を見込むことのできる数少ないモデルのひとつです。 こうした状況を考えると、欧州におけるヤリスが「大盤振る舞い」な仕様であるのは当然のことと言えるかもしれません。 >>フォトギャラリーをチェックする また前述のとおり、日本におけるヤリスは現状では最重要モデルとは言えません。そうなると、あえて欧州版ヤリスのような仕様にするとは考えにくいのが実情です。 >ヤリスやフィットの同価格グレードと比較! 新型「スイフト」がコンパクトカーの本命に 【ヤリスクロス】>価格やスペックはこちら >価格やスペックはこちら <終わり> <写真:トヨタ> 終わり> |
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