ポルシェとも肩を並べる!?　欧州車と比べて気づくクラウンスポーツPHEVのスゴさ

306ps のパワーにして、航続距離1200km を達成

「クラウンスポーツ」に待望のプラグインハイブリッド（PHEV）モデルの「SPORT RS」が追加された。

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このクルマ、航続距離1200kmという数値も注目に値するが、もうひとつ大きなポイントは、PHEVをベースとしつつ、思い切りスポーティに振ったキャラクターだ。

これまでの燃費最重視のモデルとは異なり、走りを楽しめ、かつ燃費や電費に優れるモデルということでクラウンスポーツのPHEVモデルの注目度は高いだろう。

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マカンと比較｜装備やパワトレはお得だがブランド力は？

そんな欲張りな要件を満たすピュアスポーツSUVが登場したのは嬉しい限りだが、では気になるライバルはと言うと、真っ向から対抗するモデルは見当たらない。

そこでもう少し広い視野で見ると、ひとつには同カテゴリーで確固たる地位を築いているポルシェ「マカン」が挙げられるだろう。

「え、ポルシェがクラウンのライバルに？」とにわかに信じがたいかもしれないが、価格帯で見れば、最廉価の素の「マカン」は838万円であり、クラウンスポーツの「SPORT RS」（765万円）に近いゾーンに入ってくるのだ。

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もっともこの2台、価格は似通っているとはいえ、クラウンスポーツが2.5L直4自然吸気＋モーターのPHEVであるのに対し、マカンは2.0L直4ターボの純ガソリンユニットと、パワートレーンの構成からしてかなり差がある。

最高出力については、クラウンスポーツが306ps、マカンが265psとむしろクラウンスポーツの方がパワフルで、しかもモーターによる出足の鋭さを考えると、体感的な加速感はクラウンスポーツが勝るはずだ。

また、ポルシェは吊るしの装備が簡素で、クラウンスポーツに標準のリアステアリングシステムはオプションでも用意されず、レーンキーピングアシストも88,000円の追加費用が必要となるなど、装備を充実させると1,000万円程度まで簡単に値上がりしてしまう。

そうなると、クラウンスポーツの圧勝となりそうだが、ブランド力はポルシェが圧倒的に上だし、その影響でリセールもマカンが優位となりそう。

と言うことでこの2台を比較するなら、パワートレーンの先進性や充実装備を重視するならクラウンスポーツ、圧倒的なブランド力やリセールの高さを重視するならマカンを選ぶのが正解となりそうだ。

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GLCと比較｜スペックでは負けるが200万円以上お買い得

次に、スポーツ性能ではなくPHEVという点にフォーカスしてプレミアムブランドのライバルを探していくと、メルセデスの「GLC350e 4MATIC Sports Edition Star」（998万円）が候補に挙がる。

価格はGLCの方が230万円も高いが、スペックは結構近い。

GLCは2.0L直4ターボ＋モーター、クラウンは2.5リッター直4NA＋モーターという構成で、GLCは排気量が少ない分ターボの過給により、システム出力は313psとクラウンスポーツの306psをわずかに上回る。

電気のみでの航続距離はクラウンスポーツの90kmに対し、GLCは118km（いずれも等価EVレンジ、国土交通省審査値）と、こちらもわずかにGLCが上。

CHAdeMO方式の急速充電に対応しているのは両モデル共通だ。

これ以外の大きな差はGLCに備わるエアサスペンションがクラウンスポーツには備わらず、コンベンショナルなコイル式になること。

ここは乗り心地に大きな違いが出そうだが、最近はコイルサスでも上質な乗り味を実現しているものもあるから、実際に試乗して判断するのが良さそうだ。

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補助金でクラウンスポーツはさらにお買い得感が出る

また、GLCは車両本体価格840万円以上の高額車に該当するため、PHEVに対する国の補助金がクラウンスポーツの55万円に対し、GLCは38万1000円まで減額されてしまう。

つまり、補助金の差を覚悟した上で、メルセデスのブランド力やエアサスに価値を見出せればGLC、そうでなければクラウンスポーツというのが正解となりそうだ。

以上、クラウンスポーツのPHEVモデルをライバルと比較してみた。購入検討の参考になれば幸いだ。

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＜終わり＞

＜写真：トヨタ、ポルシェ、メルセデス・ベンツ＞