クルマとしての実力を“総合的”に診断----- 2回目を迎えた「bty ゴルファーズ・ヴィークル度診断」。前回、よっぽど評判がよかったのだろう、ワッハッハ。なんせ普段はレースクイーンやコンパニオンとしても活躍している、月刊誌『ゴルフトゥデイ』のイメージガールユニット「GTバーディーズ」のメンバーが画面を飾ってくれるから、原稿がどうであれ、ピーブイがグングン伸びるのだピーブイがっ! 冗談はさておき、例えば多人数乗車でロングツーリングをして初めて見えてくるクルマの振る舞いがあるし、キャディバッグをはじめ大小のゴルフ用品を積むことによって、カタログ的な荷室容量ではなく本当の積載能力がわかる。ゴルファーズ・ヴィークル度を診断するということは、すなわちクルマとしての実力を総合的に診断することになるはずだ。 レヴォーグのセダン版? インプレッサG4の高性能版?というわけで、今回診断するのは「スバル WRX S4」。WRXといえば、これまでインプレッサの中の特別速いグレードの名前として使われてきたが、このモデルでは車名として用いられている。WRX S4は先に登場したステーションワゴンのレヴォーグのセダン版としても位置づけられる。 一方で、WRX S4のサイズやシルエットを見れば、インプレッサの4ドアセダンバージョンであるG4をベースに開発されたことは明らかで、そういう意味ではWRX S4は実質的にはこれまで同様、インプレッサの中の特別速いモデルであるといっても間違いではない。最近のスバルはクルマの性格を的確に表すべく積極的に新しい車名を用いるが、それぞれがまだ定着していないので少々わかりづらい。 3人分のキャディバッグを積めるのか…早朝の都心に集合したのは、GTバーディーズの岡田智子さん(おかトモ)と岬ゆうかさん(ゆうかまん)、そして私シオミの3人。 実は載せてみるまで3人分のキャディバッグをこのサイズのセダンのトランクに収めることができるかどうか不安だったのだが、結果的にはトランクスルーを活用することでバッグ3個を難なく収めることができた。容量はVDA方式で460リッターと平均的ながら、トランク内部の左右をできるだけえぐった形状とすることで、バッグ2個までならほぼ角度を付けず真横に積むことができるのはうれしい。 ドライバーの気分を盛り上げる変速マナー都心から茨城県城里町のサザンヤード・カントリークラブまで、約120kmを一気に移動。過去にWRXと名が付いてハイスピード・クルージングが苦手だったクルマはない。WRX S4も合流した瞬間、常磐道の一番星と化した。それもそのはず、WRX S4はスバル自慢の直噴ターボ「DIT」を搭載。ガソリン2リッター水平対向ターボエンジンは、最高出力300ps/5600rpm、最大トルク40.8kgm/2000-4800rpmを誇る。車重1540kgには十分過ぎるパワースペックだ。 トランスミッションはスポーツリニアトロニック。このCVTが優れもので、低負荷時には従来の一般的なCVT同様、負荷に応じて無段階に変速するが、中~高負荷をかけると擬似的に段付きの変速マナーとなる。3速→4速→5速と変速するかのごとくタコメーターが上下を繰り返し、ぐんぐん車速が増していく演出はドライバーの気分を盛り上げるのにひと役もふた役も買っている。 別の機会にテストした新型レガシィB4にも同様の機能が備わっていたから、今後の上級スバル車の定番機能となるのだろう。 ハードな足回りを受け止めるボディ剛性がある十分なパワーとドライバーを盛り上げる演出。実はこれ、ラウンドを控えた朝のドライブには結構重要な要素で、家を出る時にはまだ半分眠った身体の細胞がクルマの快活な挙動によって目覚めていき、朝イチのティーショットから実力を発揮できる。少なくとも“発揮できる気がする”。 そりゃWRXだから乗り心地は間違いなくハードな部類に入る。けれども、実はクルマはハードだと不快で、ソフトだと快適なのかというと、決してその限りではない。不快なのは、不必要にハードだったり、ハードな足まわりとそれに見合わない緩んだボディの組み合わせだったりするクルマ。 WRX S4はハードな足まわりをボディがしっかり受け止めており、説明可能な、納得できるハードさだ。この足まわりとボディ剛性だからこそ、ハイパワーを解き放とうという気になるというもの。このクルマの性格を理解して買ったなら、不満は感じないはずだ。 行きに気分を盛り上げてくれ、帰りに楽させてくれる極めつきはアイサイト・バージョン3。さまざまな安全・快適装備が統合されたこのシステムの中でも、とりわけ高速道路での全車速追従機能付クルーズコントロールのありがたさは格別。さらにバージョン3では、クルマが車線を逸脱しそうになった際にクルマがステアリング操作をアシストして逸脱を抑制してくれる機能が加わった。 もちろん、これらは考え方としては部分的な自動運転ではなく、あくまでドライバーの運転を支援するものだが、ドライバーの疲労を軽減してくれるのは間違いない。疲労が少ないほうが安全なのも間違いない。 安全に帰宅してこそ次のラウンドが楽しめるというもの。“行きに気分を盛り上げてくれ、帰りに楽させてくれる”という意味で、WRX S4のゴルファーズ・ヴィークルとしての優位性はなかなか高いという診断を下したい。読了多謝! おかトモとゆうかまんのフォトギャラリーに行ってよし! 主要スペック【 WRX S4 2.0GT-S アイサイト 】 取材に協力してくれたGTバーディーズ【 岡田智子(おかトモ):写真左 】 【 岬ゆうか(ゆうかまん):写真右 】 |
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