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世界に先駆けて変貌を遂げようとする東京モーターショーの魅力と課題

2019-10-31 14:50| post: biteme| view: 879| コメント: 0|著者: 文:島下 泰久

摘要: 未来に向けて生まれ変われそうな期待感があった 会期の半分が過ぎた東京モーターショーについて急遽、書かせていただけることに。せっかくなので、感じたことをできるだけストレートに記していきたいと思う。雑誌の ...

世界に先駆けて変貌を遂げようとする東京モーターショーの魅力と課題

未来に向けて生まれ変われそうな期待感があった

会期の半分が過ぎた東京モーターショーについて急遽、書かせていただけることに。せっかくなので、感じたことをできるだけストレートに記していきたいと思う。

雑誌のコラムやFacebookなどでも書いたのだが、私は今回の東京モーターショー、実はものすごく楽しみにしていた。ずっと前からとは言わない。正直、ここ数ヶ月のうちに思いが変わった。

これも方々で書いてきたことの繰り返しになるが、そもそもここ数年、世界の主要モーターショーを取材する中で感じていたのは「これまでのモーターショーというコンテンツは、すでに役割を終えたのかもしれない」ということであり、前回すでに寂しい印象が募った東京モーターショーは、今回で本当に「終了のお知らせ」を実感することになるのではと、直前まで思っていた。

クルマそのものが夢だった時代が過ぎ去った今、新型車が並ぶだけのショーではアピール度は低いと常々感じていたし、それに対して世界のどのショーも有効な打開策を打ち出せないで、ここまで来ている現状もつぶさに見てきた。どこよりも早く衰退2周目となった東京は、目も当てられない状況になるのでは…と、正直思っていたのである。

それが、事前に主催者サイドと懇談したり、メーカーの出展概要が明らかになってきたりするうちに、これは期待できるかもしれないぞと考えが改まった。東京モーターショーは衰退したまま2周目に入るのではなく、クルマやその他も含めたモビリティの進化、たとえばCASEやMaaSといった言葉で表される技術や概念が、我々のクルマとの付き合い方に、クルマのある生活に、そして世の中にどんな未来をもたらすのかを提示し、可能な限り体験としても提供する。そんな場に向けて生まれ変わりそうという感触を得たからだ。

充実したコンテンツやサービスもやり方次第

実際のところ、古い頭の人たちの間では、絶対に盛り上がるわけがないというぐらいの話も出ていた。しかし蓋を開けてみれば、入場者数は思惑通りとは言っていない感こそあるが、一方で来場した方々の多くが、この新しいモーターショーを大いに楽しみ、満足して帰っているようだというのが、現時点で得ている感触である。

特に評判なのがキッザニア。未来云々という話ではないが……いや、これこそ子どもたちの未来を、クルマともっともダイレクトなかたちで繋げていると言ってもいいのかもしれない。大人も参加したくなるという話、方々で聞く。

もちろん、すべてが素晴らしいとは言わない。目玉のひとつであろうFUTURE EXPOは、展示の仕方に全然FUTURE感がなく、普通の展示会そのものだ。中身は素晴らしいネタがいっぱいなのに、何だかもったいない。

旗振り役と言っていいトヨタの市販車を1台も置かない衝撃のブースは、“VTuber”モリゾウの発するメッセージを含めて、自動化や電動化が進んだ未来も、クルマは決してつまらなくはならないかも…という思いにさせてくれる内容と言える。けれど、コンセプトカーひとつひとつをじっくり丁寧に見て、その働きを理解しなければ、全体像はちょっと分かりにくそうなのも事実。何がどうして、どうなるから未来は明るいのか、我々のようなクルマのプロじゃなくても直感で突き刺さるような、噛み砕いた説明、あるいはそう見せる導線がほしい。

離れた2会場を結ぶOPEN ROADは苦肉の策であり、やはり実際に移動経路としては長過ぎる感もあるが、用意されたコンテンツはそれなりに魅力のあるものだと思う。ゆっくり歩いて楽しめるといい。但し、すぐに移動したい人にとっては青海~有明を結ぶバスの混雑も、だからとゆりかもめを使わなければいけないことも、不便さを感じさせているのは確かだろう。

少なくともまずはバスを全車、燃料電池バスにし、便数も大増発するくらいはしてほしかった。個々に移動できるパーソナルモビリティだって特区のようなかたちでもっと充実させてよかっただろう。“マリカー”に公道走行を許している日本なんだから。少なくともOPEN ROADの電動キックボードなど、300機くらいあってもよかったのでは?

このバスの乗り場等々含めた案内がきわめて分かりにくく、人を右往左往させていることも引っかかる。CASEだMaaSだの効能を知って感動した後に、バス待ちの長い列に並ぶだなんて、もはやコントだろう。

世界に先駆けて変貌を遂げようとしている東京モーターショー

また南館2Fなどは、1Fまで行ってもあると気づかない人も居るのではと思えた。観られない入場者はもちろん、見せることのできない出展者も、それでは悲しい。ここに限らず、あまりに展示内容が幅広いせいもあってか、係員との「あのブースはどこですか?」「そんなブースはありません」的なやり取りが頻発しているという話もちらほら聞く。

せっかくの高校生以下入場無料というのも、具体的にどうやって入ればいいのかの説明が足りな過ぎる。実際には中学生、高校生はチケット売り場で学生証などを見せて入る。そして小学生は親、大人が同伴して小学生だと言えばオッケーなのだが、そんなことはWebなどを観てもどこにも書いていない。実際、私の友人は小学生の子供連れで入場しようとしたところ、入場口でひと悶着あったという。そうしたことも含めた案内、あるいはホスピタリティ全般は、最初の週末にすぐにでも直してほしいところだと感じたところだが…。

そうした不満は色々ありつつも、クルマ好きを自認する方には、何なら「今年のはきっとつまらない」と考えている人には是非とも、実際に東京モーターショーに足を運んでほしいと、それでも私は思う。何でも今年は、日本自動車工業会や経済産業省などの偉そうな人たちより、若いスタッフのアイディアを積極的に採用したということなので、若い人にもゼヒ……と言いたい。

世界に先駆けて……と言っていいだろう。まったく新しいかたちのモーターショーへと変貌を遂げようとしている東京モーターショー。実際に足を運んでいただき、それこそクルマの、そしてモーターショーの未来に向けて、前向きな意見を交換できたら嬉しく思う。

最後に超・個人的なことを書くと、スチャダラパーの「The Power of Dreams」で始まるホンダのプレゼンテーションは必見だ。展示自体はそれほど未来志向という感じでもなかったホンダだが、この曲には、まさにクルマがこれまで私達にとってどれほど大きな存在で、そしてこの先の未来にも、どんな夢をもたらしてくれるのかと想像力を喚起する力が宿っていると感じた次第。Webでも閲覧可能だが、できればぜひ会場で……。


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