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東京モーターショー2019は数字上成功だがもっと楽しいお祭りにしてほしかった

2019-12-5 08:00| post: biteme| view: 986| コメント: 0|著者: 文:大田中 秀一/写真:大田中 秀一

摘要: 日本に来たのに日本車がなければ意味がない! 「ヤリスがない!」プレスデー2日目に東京モーターショーの感想を聞いたとき、長年世界のモーターショーを見て回っているドイツ人ジャーナリストから開口一番飛び出した ...

東京モーターショー2019は数字上成功だがもっと楽しいお祭りにしてほしかった

日本に来たのに日本車がなければ意味がない!

「ヤリスがない!」

プレスデー2日目に東京モーターショーの感想を聞いたとき、長年世界のモーターショーを見て回っているドイツ人ジャーナリストから開口一番飛び出した台詞です。

「会場の都合で展示が分散しているのは仕方がないとして、あちこち歩いて見てもクルマがぜんぜんないじゃないか! フォルクスワーゲンやフェラーリがないなんてことはどうでもいい。俺は日本にある日本市場向けのクルマを見に来たんだ! それなのにヤリスはない、光岡も見えない。どこにある? 俺が日本に来た意味は?」

彼は机を叩きながら、ほとんど怒っているように見えましたが、落ち着いてきたころにヤリスがヴィーナスフォートにあることを教えると、ヤリスの姿を求めて会場に消えていきました。

なんでこんなことを聞いたかというと、トヨタのプレスカンファレンスで豊田章男社長の「今回このブースには来年発売されるクルマはひとつもありません!」宣言を聞いた瞬間、吹き出しが見えそうな大きなため息が海外勢から漏れるのを感じたからです。それはそうでしょう。彼らはクルマを見に来ているのですから。

対照的なトヨタとホンダの展示、キッザニアの人気

彼らのコメントはさておき、国内視点に戻ると目標来場者数100万人に対して130万人と数字上は成功したと言って良いと思います。土日の混雑ぶりは凄まじく、入場ゲートに着いた時や会場内に入った瞬間に来場者が発する驚きの声があちこちから聞こえたほどです。

展示についてトピックを挙げるとすれば2つ。1つは、クルマの展示を行わず未来体験に特化したトヨタ、対照的にこれぞモーターショーという展示だったホンダのコントラスト。趣旨が全く異なる両社でしたが、どちらも常に人が溢れ、とても楽しそうでした。

もう1つは、青海展示棟Aホールに今回初めて出展した職業体験「キッザニア」。マツダの金型磨き体験なんてマニアックなものもあり、大人にも人気を博していました。会場がトミカと隣り合わせだったこともあり、常に親子連れでごった返していた印象です。

そのキッザニアとダイハツやトヨタを行き来する導線上にあった環境省ブースの超省エネ電気自動車も子どもたちに人気で、写真を撮っているキッズを多く見かけました。どちらもきっと子どもたちの心に残ったのではないでしょうか。

「モーター」の文字は外すべきだった

自動車業界は100年に一度の大変革期にあるという危機感と、モーターショーも変わらなければならないという意思を全面に出していた今回の東京モーターショーですが、そのまま極端な方に振ったトヨタに対して、従来通りの典型的な展示を行ったホンダ。その間でやや中途半端になってしまったその他のメーカーと、各メーカーの展示もバラバラになった印象があります。

こうなってしまった原因は「モーターショー」という名前を残したことにあると思います。名は体を表わすと言いますが、裏を返せば名を変えなければ体は変わらないということです。変わらなきゃと考えたのであれば「モーター」の文字を名前から外すべきでした。「フューチャーモビリティショー」とか「未来社会ショー」というような名称にして、各社が考える未来提案の展示に絞った方がきっと良かったのでは。自動運転車が走るとされる未来では、自動車は個人ではなく社会の所有物になるのですから。

ただそうなると、「人とくるまのテクノロジー展」、「オートサロン」、「CEATEC(アジア最大級のIT/エレクトロニクスショー)」との棲み分けがますます難しくなる。それぞれ主催者も異なるし、歴史や利害関係もあり、事はそう簡単ではないでしょう。

魅力的なショーなら海外メーカーも帰ってくるはず

それでも、再編成してわかりやすくすれば海外からの注目度も上がり、日本の宣伝にもなるはずです。そうなれば、海外メーカーの出展も戻ってくるでしょう。近隣諸国から「日本はまだまだすごいな」と思われ、欧米からは「日本人が何かわけのわからないことを考えてるぞ」と一目置かれるようなショーが理想ではないでしょうか?

海外メーカーにとって日本市場が重要ではなくなったから出展しないという論調がありますが、それは違います。もちろん、費用対効果や、ブランドマネジメントの方針もあるでしょうが、魅力的なショーになっていないから出展しないのです。楽しいお祭りと楽しくないお祭り、どちらに屋台を出したいですか? ということ。勘定だけでなく、感情も意思決定に作用しているはずです。

その点、今回もコンセプトモデルから量産車まで一通り展示したメルセデス・ベンツはがんばって出展してくれていると思います。そんな彼らのためにも、日本は踏ん張りどころです。展示した甲斐があったと満足してもらえる、一目置かれるショー。2年後のショーはぜひこの思想で開催して欲しいと切に願います。

(取材・写真・文:大田中秀一)
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大田中秀一(おおたなか しゅういち):自動車エッセイスト
ジャカルタで過ごした少年時代、バジャイ(現地の名物三輪タクシー)を無免許で走らせクルマに目覚める。インドネシア語と英語を操るトリリンガルで、某電池系大手企業の国際営業部、父が経営するインドネシア企業を経て、現在複数のクルマメディアに寄稿中。語学力と押しの強さを武器に、世界のモーターショー巡りをライフワークとし、バスにまで及ぶ知識は仙人の域。


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