パスワード再発行
 立即注册
検索

新型パサート、圧倒的なクオリティと存在感

2014-10-22 12:30| post: biteme| view: 600| コメント: 0|著者: 文:島下 泰久/写真:フォルクスワーゲンAG

摘要: 精緻なボディのつくりに溜息 新型パサート、おそらくは写真で見るよりも実物を前にした方がインパクトの大きなクルマである。思わず言葉を失ったのがボディの精緻なつくり込み。特にサイドを走るキャラクターライン ...

新型パサート、圧倒的なクオリティと存在感

精緻なボディのつくりに溜息

新型パサート、おそらくは写真で見るよりも実物を前にした方がインパクトの大きなクルマである。思わず言葉を失ったのがボディの精緻なつくり込み。特にサイドを走るキャラクターラインの、触れたら指が切れるんじゃないかと思うほどのエッジの鋭さ、よく見れば複雑な面の構成の仕方、そしてパネル面の平滑ぶりには、眺めたのがサルディニア島の強い陽射しの下、幾重もの光が美しく反射して一層クルマを美しく見せる状況下だったこともあり、しばらくは呆然として溜息しか出てこなかった。

実はワールドプレミアとなったパリサロンで話をした日本メーカーの何人かのエンジニア達も、会うなりまるで示し合わせたかのようにパサートの話を振ってきていた。これだけの量産車で、どうやってこのクオリティを実現しているのか。その驚く様に、またフォルクスワーゲンはこの領域で世界を引き離したのかと実感させられることとなったのだ。

整ったプロポーション、堂々とした雰囲気

ゴルフを筆頭とする一連のモデルで実現したシンプルさの追求から次の段階に入ったのかなと思わせる、見るほどに凝った意匠のフロントマスクのおかげもあり、従来よりも格段に存在感を増して見える新型パサートだが、ボディサイズは全長4767mm×全幅1832mm×全高1456mmと、実は全長はわずか2mmとは言え短縮されている。

しかし、その上質な設え、下げられた全高、そしてゴルフに続いてMQBと呼ばれる新しいモジュラー車体構造を採用したことによりオーバーハングの短縮が可能になり、代わりにホイールベースが79mm伸ばされたことなどの結果、プロポーションは俄然整ったものとなり、むしろ従来よりも堂々とした雰囲気を醸し出している。

今回はセダンとヴァリアントが同時に発表されたが、新鮮味やエレガントさでは断然、セダンが上と感じた。これまではヴァリアントの人気が圧倒的だったが、新型では状況が変わるかもしれない。

期待値を超えたコンフォート性

感動は、走り出した後にも途切れることはなかった。むしろ増幅されたと言ってもいい。何しろ新型パサート、乗り心地が柔らかく、静粛性もきわめて高いのだ。試乗車にはDCC=ダイナミックダンピングコントロールが装着されていたから、標準仕様については未知数ではある。しかし少なくとも試乗車は、このセグメントへの期待値を大きく超えたコンフォート性を堪能させてくれた。

但し、舗装が荒れていると、ややザラついた感触を示すし、大きな凹みを乗り越えた時などはドカッと大きなショックが伝わる。ボディ剛性が非常に高いからまだいいのだが、普段が快適なだけに落差を感じるのは事実だ。おそらく試乗車すべてに装着されていた、トレッド面のパンクを自己修復するシールタイヤが悪影響を及ぼしているのではないだろうか。

フォルクスワーゲンのシャシーセッティング担当者は、その差はほとんど無いはずと言うが、重さとトレッド面の硬さは、ランフラットほどじゃないにしても、やはり影響無しではないと思う。しかし、それは本当に細かく見ればの話で、基本的には素晴らしく快適である。ハンドリングも常にしっかりとした足取りで、面白みは皆無だが安定していて疲れ知らずだ。

ボディは剛性を高めながらも軽量化が進められていて、車両重量は先代よりも85kg軽減されている。気筒休止システムが付いた1.4TSIユニットの最高出力も10ps増の150psとなっているから動力性能も向上。何とかギリギリ及第点といった感じだった現行モデルに較べると、確かに加速の伸びはいい。これならストレスとは無縁だろう。

尚、試乗車には他にもツインターボの採用で最高出力240ps、最大トルク500Nmを誇る2.0TDI 4MOTION、同じく150psの2.0TDIも用意されていた。当然、前者は非常にパワフル。しかし後者も湧き上がるトルクが軽快な走りを演出していて好感触だったことを伝えておく。

仕掛けが盛り込まれたディスプレイ

思わず走りの話ばかりになってしまったが、新型パサートはインテリアの仕立ても期待以上だ。元々フォルクスワーゲンはこの点では定評があるが、新型は12.3インチのディスプレイを使ったデジタル表示に置き換えられたインストルメントパネル、エアベントが全幅いっぱいに渡されたダッシュボードなどによって、そこに斬新さを付け加えている。唯一、不満と言えばアナログ時計の安っぽさぐらいである。

アクティブインフォディスプレイと名付けられたデジタルインストルメントパネルは、望む情報を適宜、視認しやすい場所に表示させることができるだけでなく、中央にナビ画面を映すと速度計と回転計が左右に移動するなど、色々と面白い、そして有益な仕掛けが盛り込まれている。これも新採用のヘッドアップディスプレイと合わせて、自分にとって必要な情報、不要な表示を整理整頓できるのは、運転環境を一層快適なものにしてくれるはずだ。

キャビン、ラゲッジともに拡大

全長は2mm短縮されたが、室内長は33mm拡大されている。元々広かった後席は更に余裕を増していて、膝の前には十分なスペースが確保されているし、前席シート下に爪先がすんなり入るから、姿勢としてはとても寛げる。残念なのは、おそらく全高が低くなった分、座面も下がっているのだろう。頭上空間は十分でも目の前に前席シートバックが大きく構えていて、今イチ開放感に乏しいことである。

これまた先代も使い切れないほどだったラゲッジスペースの容量も拡大されている。セダンのそれは21L増の586Lで、ヴァリアントは47L増の650L。後席を倒して天井まで積み上げれば、容量は1780Lにも達する。ビジネスユースではなしにこれだけの容量を使い切るのは、きっと簡単ではないだろう。特にヴァリアントは、これでこそパサート。他にはなかなか替えが利かないと感じさせる。

全方位でのバランスに優れるが……

運転支援システム、そして安全デバイスも最新のものが奢られている。シティエマージェンシーブレーキに歩行者検知機能が付いたり、駐車時などに超音波センサーが反応しない位置にある障害物をカメラ情報によって検出する機能が付いたりと、すでに世に出ている装備もアップデートが図られた。

見た目、走り、装備のどれを取っても新型パサートは、非常に充実感が高い。試乗中、脳裏には「これじゃプレミアムブランドのモデルも形無しじゃないか」という思いが浮かんできていたほどだ。

強いて言えば、走る歓びは濃くはない。全方位にバランスが取れ、非常によく出来ているけれど、味わいには欠ける。実は前出のシャシーセッティング担当者は何と以前はポルシェで同様の仕事に就いていたということで、だとしたらもう少し…と思ってしまうのだが、しかしそれがフォルクスワーゲンだとも言える。そもそも、ゴルフだってそうだが、これだけ圧倒的なハードウェアの質の高さを見せられたら、説得力としては十分である。

そう、完成度の高いクルマで理性的にはその実力を認めても、エモーションをかき立てる何かが足りない。これまでのパサートはそんなクルマだったが、新型パサートはその方向性をかくも突き詰めることで、息を飲むほどの存在感を発揮することに成功した。こればかりは写真で見るより実車を目の前にした方がハッキリ伝わりそうなのが歯がゆいところだ。

その日本でのお目見えは、来年の中盤辺りとなりそう。まずは1.4TSIのセダンとヴァリアントが揃えられるはずだが、更にその先の話としてディーゼルエンジン車の導入も検討されているようである。実現、ぜひ望みたいところだ。また、パリサロンで発表されたプラグインハイブリッドのパサートGTEも、上陸の可能性は低くないはずである。

主要スペック

【 パサート 1.4 TSI 】
全長×全幅×全高=4767mm×1832mm×1456mm
ホイールベース=2791mm
車両重量=1387kg
駆動方式=FF
エンジン=1.4L直列4気筒 直噴ターボ
最高出力=110kw(150ps)/5000-6000rpm
最大トルク=250Nm(25.5kg-m)/1500-3000rpm
トランスミッション=7速DCT
燃費=4.9L/100km(≒12.0km/L)
※欧州仕様参考値


さようなら

なるほど

共感した

ありがとう

相关分类

Archiver|携带版|BiteMe バイトミー

GMT+9, 2025-4-30 18:36 , Processed in 0.075027 second(s), 18 queries .

Powered by Discuz! X3.5

© 2001-2025 BiteMe.jp .

返回顶部