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パワフルなV8を再び起用したカイエンGTSだが燃費の悪化はちょっと後ろめたい

2020-7-1 11:55| post: biteme| view: 245| コメント: 0|著者: 文:木村 好宏/写真:Kimura Office

摘要: カイエンターボのV8ターボをほぼ半分の過給圧で走らせる ポルシェのモデルラインアップにはスタンダードから始まってS、GTS、さらにトップにターボとターボSが君臨する。これは「マカン」や「カイエン」や「カイエン ...

パワフルなV8を再び起用したカイエンGTSだが燃費の悪化はちょっと後ろめたい

カイエンターボのV8ターボをほぼ半分の過給圧で走らせる

ポルシェのモデルラインアップにはスタンダードから始まってS、GTS、さらにトップにターボとターボSが君臨する。これは「マカン」や「カイエン」や「カイエン クーペ」にも共通で、巧みなマーケッティング戦略を展開している。

2002年に登場した初代カイエン(9PA)は2007年のフェイスリフトを受けた時点で405馬力を発生する4.8リッターV8エンジンを搭載したGTSが初めて誕生した。しかし、カイエンは登場以来、その燃費の悪さで環境保護団体の批判に晒されてきた。最も酷かったのはターボSで、カタログによる二酸化炭素排出量は378k/km、燃費はフルスロットルでアウトバーンを走行した場合に、実測で100km走行あたり66.7リッター、すなわち1リッターで1.5kmしか走らないという結果だった。

それゆえにノルウェーでは登録時に5万ユーロ(約600万円)の課徴金を要求されたほどだ。2007年にはグリーンピースがポルシェ本社前に豚の鼻を付けたカイエンで乗り付けて抗議したほどの騒ぎが起きたが、ポルシェは2007年のフェイスリフトで405馬力の4.8リッター自然吸気V8を搭載したGTSを追加した。

そして2010年に誕生した2世代目(92A)では、GTSの初期モデルはV8だったが、2015年にはダウンサイジングを余儀なくされV6を搭載したGTSが誕生。その後、V8不在は現在にまで至ったのである。それでもGTSの人気は高く、カイエンのトータルセールス35万台の中で1万5000台がGTSだった。

ニュー・カイエンGTS、そしてGTSクーペ(E3)に搭載されるエンジンはV8で、排気量は4リッター、新しくVバンク内にレウアウトされた2基のツインスクロールターボによって最高出力は460馬力、最大トルクは620Nm、すなわち先代のV6を20馬力と20Nm上回る。実はこのGTSとカイエンターボでは同じサイズのターボを使用しているのだが、過給圧が前者は0.8バール、そして後者は1.5バールと大きな差があり、この結果90馬力のエクストラパワーを生み出しているのだ。

新型カイエンGTSに搭載されるトランスミッションはこれまで通りZF製の8速オートマチックで、2175kgのGTSクーペを100km/hまで4.5秒で加速(スポーツクロノ搭載モデル)、最高速度は270km/hに達する。

オンロード専用のスポーツSUV。燃費はV6時代より悪化

今回のテスト車は真っ赤なクーペで、これまでのGTSのようにボディ周りではグリル、ドアミラー、ホイルアーチ、クロームだったエンブレム類は真っ黒。ただし21インチ RSスパイダーデザインの軽合金ホイールまで黒いと、遠目ではせっかくのデザインが目立たず、ちょっとやりすぎな感じはする。

またクーペではオプションで採用されるスポーツエグゾーストシステムは5kgの軽量化が図られ、リア中央から直径およそ10cmの2本の楕円のエグゾーストパイプが突き出ている。インテリアも黒が基調で、バックスキンのステアリングホイール、赤いアクセントラインが入ったGTS専用タコメーターとスポーツクロノメーター、背もたれがタータンチェックのスポーツシートがドライバーを包み込む。

ポルシェ本社広報部を左に出てアウトバーンへ向かうが、シャシーはノーマルモードでもやや硬めにセットされている。ただしアウトバーン8号線に乗ってスロットルを踏み込み、豪快な加速を楽しむと、スムースな8速ATとエアサスの快適性が加わり、これでツーリングも行けそうだと確信する。ただしスタンダードよりも20mm低い車高をもつこのGTS はオフロードには向いていない。

頼もしいのはフロント390mm×38mmとリア358mm×28mmのベンチレーテッドディスクブレーキで、オプションでは粉塵を出さない炭化タングステン・コーティング(PSCB)、あるいはセラミック(PCCB)の2種類から選択が可能だ。

一般道路へ降りる。ワイン畑の続くワインディングロードではスポーツカーメーカーの作ったオンロード専用スポーツSUVの本領を発揮、2トン以上のボディにも関わらず安定した姿勢でヒラリヒラリと駆け抜けてゆく。それは前述のエアサスによって20mmローダウンした車高とPDCC(ポルシェ ダイナミック シャシー コントロール)によるロール抑制システムのおかげでもある。つまりカイエンGTSはもはやオフロード走行は全く考えていない、オンロード専用SUVなのだ。

ただし、その卓越したV8パフォーマンスの代償として、やはり環境負荷はV6ツインターボよりも悪化しており、燃費は9.8L/100kmから14.1L/100kmへ、二酸化炭素排出量は 228g/kmから260g/kmとなっている。自動車メーカーは営利企業ゆえに顧客の需要にある程度対応するのは仕方がないことだが、この楽しさと引き換えに2km走る毎に旧V6モデルよりもおよそ64g、レジ袋換算で1枚分の二酸化炭素を多く排出することを知ると、ちょっと後ろめたい。

日本への上陸は今年の秋で価格は1682万円と発表されている。

※取材記者が独自に入手した非公式の情報に基づいている場合があります。

スペック

【 カイエン GTS 】
全長×全幅×全高=4929×1983×1676mm
ホイールベース=2895mm
車両重量=2250kg(EU)
駆動方式=4WD
エンジン=4.0L V型8気筒ガソリン直噴ツインターボ
最高出力=338kW(460ps)/6000-6500rpm
最大トルク=620Nm/1800-4500rpm
トランスミッション=8速AT
サスペンション=前:マルチリンク式
        後:マルチリンク式
タイヤサイズ=前:285/40ZR21
       後:315/35ZR21
0-100km/h加速=4.8秒
最高速度=270km/h
使用燃料=プレミアムガソリン
WLTCモード燃費=11.4L/100km
車両本体価格=1682万円


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