世界ではA6の7割をアバントが占めている3月にジュネーブ・モーターショーで、新型アウディA6セダンがワールドプレミアとなったが、それから約1カ月で、今度はステーションワゴンのアバントが発表された。 前身のアウディ100の時代から数えると、先代A6までに6世代、40年以上の歴史があるA6アバントは、ヨーロッパ市場ではA6全体の6割、世界では7割を占め、A6のバリエーションとしてはもちろん、アウディのビジネスにおいても非常に重要なモデルとなっている。 そんなA6アバントの7世代目の実車を、4月11日の発表に先駆けてドイツ・インゴルシュタットで行われたスタジオ・フォト・セッションで取材する事ができた。 ニューA6アバントは、セダンと同様にマイルド・ハイブリッドが全車標準となっている。発売時に用意されるエンジンは、最高出力250kW(340PS)の3.0リッターV6ガソリン・ターボと、210kW(286PS)または170kW(231PS)を発揮する2種類のV6ディーゼル・ターボ、そして150kW(204PS)の2.0リッター直4ディーゼル・ターボの計4種類である。 ガソリン、ディーゼルとも、V6エンジン搭載モデルは、48Vオンボード・ネットワークを用いたブレーキ・エネルギー回生システムにより、最大で12kWの回生を実現。これにより、100km走行あたり0.7リッターの燃費向上を達成した。また55~160km/hで作動するコースティング機能や、22km/h以下で機能するエクステンディッド・スタート/ストップ機能などにより、一層高効率な走りを実現している。 足回りには4モード・サスペンションを採用し、スポーティな走りと高い快適性を両立。アダプティブ・エアサスペンションも用意されている。4輪操舵システムのダイナミック・オール・ホイール・ステアリングやクワトロ・スポーツ・ディファレンシャルもオプションリストに並んでおり、一層ダイナミックでスポーティな走りを手に入れることも可能だ。 A6はデザインもアバントに合わせてセダン決定注目のエクステリアは、これまで以上に上質で洗練されたアピアランスを目指してデザインされている。エクステリア・デザインを担当したパリス・シブルスキー氏は、「ステーションワゴンとしての実用性はもちろん大事だが、それ以上にプレミアムDセグメントのステーションワゴンとして、スタイリッシュである事が重要です」と語った。 具体的には、ルーフ高を後方まで維持しながら、リアウインドーを先代モデル以上に寝かせて、まるでクーペの様なスポーティネスとエレガンスを感じさせるリアビューを実現した。また力強く張り出したブリスターフェンダーやロープロファイルなDピラー、スマートなルーフエンド・スポイラーなども、スポーティなルックスに大きく寄与している事は間違いない。 ちなみにリアドアは、上部は専用デザインだが下部はセダンと共通である。またリアコンビランプもセダンと同一だが、アバント独自のキャラクターは全く霞んでいない。それもそのはず、シブルスキー氏によれば、新型A6のデザインは、まずアバントを固めてからセダンを調整したのだそうだ。 また、LEDヘッドライトが標準装備で、スマート・マトリックスLEDヘッドライトも用意される。また、LEDデイライトは、電源オン時に複雑なアニメーションを展開する凝った作りとなっている。今回用意された車両は、内外装をスポーティなスタイリングに仕立てた55TFSIクワトロのSラインで、21インチの大径アルミホイールを装着していたが、新型は17~21インチが用意され、先代(16~20インチ)より下半身のしっかり感が増した。 ラゲッジは、通常時が565リッター、40:20:40の分割可倒式リアシートを倒せば、最大で1680リッターに拡大する。電磁スイッチによるフォールディング機能はオプションとなる。フロアは幅1050mm、奥行き最大1900mmと余裕たっぷりだ。また凹凸のないスッキリとした開口部を実現したテールゲートは、電動開閉機能が全車標準で備わり、センサーコントロールも選択可能となっている。 着実な進化を遂げたニューA6アバントは、上質でスタイリッシュなステーションワゴンとして文句ない仕上がりである。今回も世界中で人気を集めることだろう。なお、ニューA6アバントは、今秋にヨーロッパ市場を皮切りに各市場に導入される。日本市場にも2019年初頭あたりには導入される見通しだ。 ※日本での発売等への記述は取材記者が海外試乗会で独自に入手した非公式の情報に基づいている場合があります。 |
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