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テスラ・モデル3の自動運転は優秀だがクルマの品質はまだまだだ

2018-8-31 07:00| post: biteme| view: 743| コメント: 0|著者: 文:木村 好宏/写真:Kimura Office

摘要: なぜ「モデル3」という名前にしたのか? 日本でも話題の「テスラ モデル3」を本格的にテストするチャンスを得た。3ヶ月ほど前の試乗は短時間だったが、今回は2泊3日の長期ドライブを楽しんだのだ。まず「テスラ モデ ...

テスラ・モデル3の自動運転は優秀だがクルマの品質はまだまだだ

なぜ「モデル3」という名前にしたのか?

日本でも話題の「テスラ モデル3」を本格的にテストするチャンスを得た。3ヶ月ほど前の試乗は短時間だったが、今回は2泊3日の長期ドライブを楽しんだのだ。

まず「テスラ モデル3」(テスラ内での開発呼称は「ブルースター」)という名前だが、一般にはテスラの3番目のモデルだからといわれている。しかし、これは正しくない。ロータスのボディを使った「テスラ ロードスター」から数えると4番目のモデルである。

さらに、もしこの法則通りにモデル名が与えられるのであれば「モデルS」や「モデルX」との整合性が失われる。事実、このクルマはモデル三(横に3本のバー)になるはずだった。しかしこれはアディダスから横槍が入り、その結果モデルEという単純なアルファベット使用の名前に変えようとした。しかしこれもフォードやメルセデス・ベンツが使用権を確保しているために不可能だった。

その結果、シンプルな「3」が与えられたのである。

しかし、私の考えはもっと単純だ。モデルSは「メルセデス・ベンツ Sクラス」、モデルXは「BMW Xシリーズ」、そしてモデル3は「BMW 3シリーズ」と、それぞれのセグメント・リーダーをもじっている、もっと過激な表現を使えばおちょくっているのではないかと思う。それにこっちの方がイーロン・マスクらしい。

Cクラスよりわずかに大きい効率のいいセダンボディ

さて、2016年3月31日の喧騒に満ちたモデル3の発表からすでに2年半が経過した。1000ドルの予約金にも関わらず、発表直後に予約台数は11万5000台に、1週間後には32万5000台に達し、その後は42万台に達している。この結果、テスラには140億ドル(約1兆5400億円)の契約金が転がり込んだことになった。

一方、膨大なバックオーダーを抱えながら出荷は遅れに遅れ、一時はマスク自身が経営危機を思わせるような自暴自棄なジョークを放ったほどであった。しかし、これはどうやらエイプリルフールの悪い冗談だったらしく、最近になって(…それでもいろいろな問題が報道されているようだが…)、アメリカでは西海岸ばかりでなく、ようやく私の住む中西部の路上でも見かけるようになった。

およそ全長4.7m×全幅1.9m×全高1.4mと、「メルセデス・ベンツCクラス」をややワイドにしたサイズ感のモデル3のCd値が0.23とCクラスよりも優れているのは、内燃機関を持たないためにフロントに大きなラジエター用開口部が不要なためだ。その結果、フロントのデザインはどこかナマズのようなヌメッとした顔付きである。

一方、リアエンドはハッチバックのように見えるが、ハッチゲートではなく通常のトランクで、リアシートを立てた状態で425L、トランクスルーを使うと206cmの長尺モノを収納する空間が生まれる。また前方のトランクにもリモワのキャリーバッグがきちんと収まる。これらは床下に電池やリアを駆動するコンパクトな電気モーターをレイアウトするEVならではだ。

自動運転前提でデザインされた巨大なディスプレイ

さて、前回の試乗でもそうだったが驚くのはインテリアだ。ドライバ正面にいわゆるメーター類は無く、ダッシュボード中央には横いっぱいに広がった15インチのLCDタッチパッド(LG製)が文字通り貼り付いている。これがドライバーとモデル3をコミュニケートさせる唯一の手段=HMI(ヒューマン・マシーン・インターフェイス)である。ここに表示されるアイコンをタッチすることによって、充電リッドの開閉からステアリングホイールの調整(上下前後)まで、様々な機能にアクセスできる。この動作はディストラクション(脇見)を誘発しそうだが、モデル3は自動運転機能を搭載しており、このシンプルな操作系はそれを象徴しているのだ。

試乗車は車両重量1610kgのスタンダード・バージョンで、搭載されているバッテリーは50kWh、航続距離は220マイル(約350km)、スーパーチャージャーを利用すれば30分の充電で210kmの走行が可能である。一方240V・32Aの普通充電(※北米)では1時間で48km走ることができる。搭載されている電気モーターは最高出力211kW(約300ps)/最大トルク525Nmで、ダイナミック性能は0-60mp/h=5.6秒、最高速度=217km/h、また100kmあたりの電力消費量は14.1kWhとインターネット情報には記載されている。

ライバル市販車の自動運転より相当進んでいる

さて、自動運転のインプレッションに移ろう。

モデル3にはフロントに3個、サイドに2個、斜めサイドに2個、そしてリアに1個の合計8個のカメラ、そしてフロントに1基のレーダー、12個の超音波センサーと合計21個のセンサーが周囲を監視している。テスラの凄いところは、これらのセンサー類と制御系の協調、コミュニケーションが非常にうまく作動している点にある。

操作はいたって簡単で、モデル3のセンサー類が正常に作動して周囲の状況を読み取ると、スタンバイが表示され、コラムのレバーを2回下へティップするとレベル3相当の自動運転が始まる。それは他メーカーのクルマに搭載されている類似の機能と比べ相当進んだモノで、通常であれば諦めてしまうほどの細い道でも制御を開始する。

特にモデル3の自動運転をありがたく思うのはハイウェイ走行、そして渋滞時のノロノロ運転である。複数車線の巡行では、たとえ白線の片側が消えても、さらにジャンクションなどで車線幅が突然広くなった場合でも、やや行ったり来たりはするが、直ぐにカメラで周囲を読み取り、最良のポジションを維持して自動走行を続ける。

またウィンカレバーをタッチすると自動車線変更も可能だ。ただしあくまでもドライバーの介入を必要とするレベル3なので、ステアリングホイールから手を離して30秒ほどすると警告が示され、それでも何もしないと、自動運転は解除される。自動運転モードに復帰するには、一旦停車してリセットする必要がある。ドライバーに何か起こった場合(意識を失うなど)を想定しているからだ。

制限速度65~70マイルが延々と続く北米ハイウェイにおけるドライブでは疲労を軽減するのに大きく役立つだろう。そしておそらく渋滞でダラダラ走行が続く日本の高速道路でも使えそうだ。ただし、日本と欧州は国連基準(UNECE:自動車基準調和世界フォーラム)で縛られており、この規則を批准していないアメリカや中国のようには簡単にホモロゲーションを取得できないだろう。自動運転の難しさは、こうした規制が世界的に統一されていないことにもあるのだ。

乗り心地や操縦性や品質などの基本性能はまだまだ

さて、モデル3の走行性能に関しては乗り心地がひどい点、そしてプアなステアフィールとロードホールディングなど自動車としての基本性能にやや問題がある。しかし、ドライバーが自分で手を下さない、自動運転の領域に入ると、当たり前だがステアフィールはどうでも良くなる。ただしシャーシの性能、特に乗り心地はもっと改善すべきだ。自動運転は「乗せてもらう」のだから、快適性は一番大事なポイントである。

続いて、電気自動車としての使い勝手だが、まず家に240Vの充電設備があれば仕事を終えて家に帰ってから翌日までコードを繋いでおけばまあ、なんとかなる。また、ここ北米では田舎町でも大手スーパーの駐車場にスーパーチャージャーが続々と建設されており、ドライブ途中での不安も解消されつつある。つまりスマホと同じで、主にどこで充電するのかを決めておけばあたふたする必要はないのだ。

最後にクルマとしての品質についてだが、モデル3はお世辞にもプレミアムのレベルには達していない。特にボディのチリや合わせ目などの仕上げ、センターコンソールなどに使用するプラスチックの安っぽさなど、ベースが3万ドルを超えるクルマとは思えない。

それでも人気があるのはイーロン・マスクのカリスマ性によるのかも知れない。それゆえにテスラがアップルのような製品品質を得たら鬼に金棒で、それこそ世界を席巻する可能性は大いにあると言える。

スペック

【 モデル3 標準モデル 】
全長×全幅×全高=4694×1933×1443mm
※全幅はミラー格納時
ホイールベース=2875mm
車両重量=1610kg
駆動方式=FR
モーター=261ps
バッテリー=リチウムイオン電池(50.0kWh)
サスペンション=前:ダブルウィッシュボーン式
        後:マルチリンク式
タイヤサイズ=前後235/45R18など
0-60m/h加速=3.5~5.6秒
最高速度=217km/h
航続距離=354km(※ロングレンジ版は499km)
車両本体価格=3万5000ドル
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