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今月末に発表の次期ポルシェ911は8速PDKを積み30ps高出力化する

2018-11-6 07:00| post: biteme| view: 424| コメント: 0|著者: 文:木村 好宏/写真:Kimura Office

摘要: 11月末にLAショーで公開される992型のテストに同行 はじめに…「タイプ992」こと新型「911」の開発テスト取材が行われたのは今年7月の中旬、エンバーゴ(情報解禁日)は10月中旬だった。まず、私はその英語バージョ ...

今月末に発表の次期ポルシェ911は8速PDKを積み30ps高出力化する

11月末にLAショーで公開される992型のテストに同行

はじめに…
「タイプ992」こと新型「911」の開発テスト取材が行われたのは今年7月の中旬、エンバーゴ(情報解禁日)は10月中旬だった。まず、私はその英語バージョンのレポートをイギリスの専門誌へ送っておいた。その後、日本版の執筆を始めたのだが、この英国版がエンバーゴギリギリのタイミングで世界中に配信され、日本へも逆輸入されたので私としては少々当惑してしまった。というのはその後3ヶ月の間にアップデートされた内容があり、それを英語と日本語、両方の最終バージョンに反映させようと考えていたのだ。

にも関わらず、英語版は現地の編集者がリライトして、各国で配信してしまったのだ。それゆえに英語版とフライング公開された日本語版には翻訳ソフトを通じての誤訳やおかしなドイツ語表記(!?)以外にもいくつかの違いがあるので、それをぜひご理解いただき、この正式な日本語バージョンを、LAオートショーでの公式公開までの予告編としてご笑読いただければ幸いである。

7月中旬、観光シーズンの真っ盛りに私はサンフランシスコ市街中心のホテルでチェックインを済ませ、翌朝の取材に備えていた。未発表、それも次期ポルシェ 911の開発テストのスタート地点としては全く大胆なロケーションである。もっともテスト車両は地下駐車場の奥で厳重にカバーされており、出発は午前7時30分と観光地としては早めのスケジュールだ。

それでもカラスのように真っ黒にカムフラージュされた4台のスポーツカーがアップダウンの多いサンフランシスコ市街を駆け抜ける様は異様だが、911はもう半世紀以上ほぼ同じシルエットで特に目立たない。この光景を見た人たちの中でも、気づいてスマホを向ける人はかなりのエンスーあるいはポルシェのオーナーで、その数は多くはなかった。

大胆にも思われるこの市街地走行だが実はこれも計算済み、テストチームのリーダー、アレックス・エルンストは「911の通勤モードテストが行われ、ストップ・アンド・ゴー状態でのアイドリングストップの挙動、停止、再スタートなどが評価されます」と説明する。911はフェラーリやランボルギーニと違って通勤にも使われるスポーツカーで、その実用性の高さはこうした渋滞テストによって培われているのだ。

やや大型化する992型は20~30kg重くなる

まずはプロジェクトリーダーのアンドレアス・プレーブストレの助手席に乗り込み、霧のかかった金門橋を渡り国道101号を北上する。助手席からインテリアを観察するとドライバー正面のコクピットの様子が違っているのに気づく。5連丸型メーターが並ぶ基本的なデザインは変わっていないが7400rpmからレッドゾーンが始まる中央の回転計を除いて全てデジタル表示になっている。

このレイアウトだと左右の端にあるメーターはステアリングホイールの影に入って首を振らないと読めないが、この課題は“伝統の下”にそのままになっている。これをさすがポルシェ 911と賞賛するかどうかは保留しておく事にする。また、ダッシュボード中央には大型(12.5インチ)のタッチパネルがレイアウトされており、目を下にやると幅広いセンターコンソールの中央にR、N、Dと表示された小さいPDKセレクトレバーが飛び出している。991型ではずらりと並んでいたメカニカルスイッチの類は消え失せてスッキリしている。「ただしセンターコンソールの幅は広すぎるので、現在解決策を検討中です」とアンドレアスは語る。

丘陵地帯に入って1時間ほど走り、丘の上に到着すると道端に広い駐車場を発見、休息をとる。

992型へと開発コードも新しくなる新型は当然のことながら、2011年に発表された991型から大幅に進化している。とは言え、アイコニックなエクステリア・デザインには大きな変更は見られない。しかし、良く観察すると、若干延長されたフロント部分に変化があった。テーピングでカムフラージュされているが、フロントのトランクリッドがバンパー付近まで延長されており、オーバーハングも2cmほど伸びている。これはさらに厳しくなった歩行者保護対策のための構造改善だという。

一方、リーダーのアハライトナーは「リアのクオーターパネルはスチールからアルミに置き換えられている」と解説してくれた。この結果ホワイトボディではおよそ10~15kgの軽量化が達成されているが、同時に前後の重量バランスの改善も図られているはずだ。しかし最後にも述べるが次期911は残念ながら最終的には現行モデルよりも間違いなく20~30kgは重くなる。

カレラが400ps、カレラSは430ps、8速PDKを装備

搭載されているフラットシックスは排気量3リッターと変わらず、「パワーも大きな変化はない」と開発担当は語っていたが、実際に走りだすと、ピックアップは素晴らしく、アップダウンとコーナーの連続するナショナルパークの山間路では思わずニヤリとさせるほどのスポーツ・パフォーマンスを発揮する。

後でわかったことだがおよそ30ps程度のパワーアップが進行中で、最終的にはスタンダードが370psから400psに、カレラSが420psから450psとなるはずだ。またそれは単なるソフトウエアの変更だけでなく、エグゾーストマニフォールドを鋳造にして、緻密な形状で効率アップも行われている。さらにPDKトランスミッションもこれまでの7速から8速へと変わった。

こうした改良の結果スタンダード・カレラの0-100km/hの加速は3.9秒から3.7秒へと速くなっている。新しいトランスミッションはポルシェ社内ではPDK-IIと呼ばれる4軸のデュアルクラッチ・トランスミッションで、7速(PDK-I)よりも20kg近く重い。しかし7速と8速はオーバードライブの役割を果たし、燃費を稼ぐことができる。

さらにPDK-IIは5cmほど短いので、エンジンとの間に電気モーターを挟み込むことができる。すなわち911もいよいよ電気の力を借りハイブリッド化を進めなくてはならなくなったのだ。「ただし、それは992の時代かどうかは分かりません。私たちはハイブリッド・スポーツを918で完成させました。しかし911に関してはどのような方向へ向かうべきかを慎重に考えねばなりません。いずれにせよ911は常に911、スポーツカーのエバーグリーンな存在でなければならないからです」と開発リーダーのトップ、アウグスト・アハライトナーは語った。

新デバイスのWETドライブモードにも注目

一方、ポルシェはダイナミック性能の追求と同時に、常にその性能をコントロールするスタビリティの確保に対する研究開発も怠ってはいない。次期911(992)では新たにウェットセンシングシステムが搭載される。これはホイールハウスに設置されたマイクロフォンが降雨時、あるいは水たまりなどを走行中に前輪によって巻き上げられた水滴を検知し、その水量を計算してタイアが滑る可能性を読み取る。そしてコクピットにあるウォーニングライトが点灯するのでドライバーはまずマニュアルで「WETモード」を選択する。すると関連するデバイス、例えばABS、ESC、スロットルマッピング、さらにはスポイラーポジションなどの最適化を行う。リアスポイラーは3段階に変化するが、WETモードでは最も角度を立て、後輪にダウンフォースを与える。ちなみに2段階目が最も空力特性がベストな値(Cd:0.28~0.29)となる。

さて、ここで再び走りに戻ろう。昼食を終えた我々はまさに腹ごなしのように再びコーナーとアップダウンの続く山間路へ向かい、文字通りのスポーツドライビングで楽しい汗を流す。

開発担当のアウグスト・アハライトナーは「新しい911は前述のトランスミッションに加え、最新のドライバー・アシスト・システムや歩行者保護、前方カメラなどのために、最終的には残念ながら20kgから30kg重くなります」と語った。

しかし、それにも関わらずフロントのトレッドが40mm拡大された結果、フロントのスタビリティの高さは明らかに向上している。コーナーを積極的に攻めてもアンダーは首を出さず、911プロトはひたすらドライバーがステアリングを切った方向へ遅れることなくノーズを向ける。

真夏の長い日照時間にも関わらず992とのデイ・デートはあっという間に過ぎて、夕日が迫ってきた。私は後ろ髪を引かれる思いでサンフランシスコ市内へと引き返した。ポルシェ992型、すなわち最新の911は確かに大きくはなったが、そのダイナミック性能は大きさを感じさせない、アジャイルなものだった。また、デジタル化されたコクピットおよび操作系は、まだ直感的に必要なアイテムを呼び出すには時間が必要だ。

ただし、911のダイナミック性能は明らかに向上しており、この意味では間違いなく、最新のポルシェは最良のポルシェという伝説は守られている。

注目の市場導入はドイツを中心とするヨーロッパが2019年春から、日本へは早くても5月以降になるだろう。ちなみに初期ロットでは全て8速PDKで、7速マニュアルは半年後となる。


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