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新型フェアレディZは、ビッグマイナーチェンジで正解だった。“最後のガソリンZ”ならではの硬軟自在の走りとは? ...

2022-10-19 11:45| post: biteme| view: 498| コメント: 0|著者: 文:山田 弘樹/写真:日産自動車

摘要: 電動化という呪縛から逃れたビッグマイナーチェンジ 長引く半導体不足やサプライチェーンの混乱から、一時その受注が停止されているフェアレディZ。日産陣営としても、北米ならまだしも日本で乗り出し500万円を超え ...

新型フェアレディZは、ビッグマイナーチェンジで正解だった。“最後のガソリンZ”ならではの硬軟自在の走りとは?

電動化という呪縛から逃れたビッグマイナーチェンジ

長引く半導体不足やサプライチェーンの混乱から、一時その受注が停止されているフェアレディZ。日産陣営としても、北米ならまだしも日本で乗り出し500万円を超えるスポーツカーがこれほどの人気を博すとは予想していなかったことから、エンドユーザーの間では思わぬ混乱が生じているようだ。

そしてこの状況をさらに煽ってしまうことは筆者としてもかなり気が引けるのだが、新型フェアレディZはやはり、クルマ好きなら手にするべき一台だと思う。

ご存じの通り7代目となったフェアレディZのアーキテクチャーは、先代のシャシーをキャリーオーバーしている。型式的には「Z35」型ではなく、「Z34」型の後を継ぐ形で「RZ34」となった。「R」とはリファインの意味で、即ちフルモデルチェンジではなくビッグマイナーチェンジである。

しかしこれは、賢い選択だったと筆者は感じている。もし現行フェアレディZがフルモデルチェンジを果たしていれば、そこには必ず「電動化」という文字がつきまとったはずだからだ。

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磨き上げられた“最後のガソリンZ”

日産といえば、リーフでいち早くEVの市販化に着手し、その後はプレミアムSUVの「アリア」や、軽自動車「サクラ」でそのラインナップを充実させている。もしここでフェアレディZがフルモデルチェンジを行ったとすれば、電動化の話題は、避けては通れない道筋だ。

しかし日産は現状、フェアレディZにマッチした電動化のソリューションを持ち合わせていない。まずエンジンを発電機としてモーターで直接駆動輪を回す「e-POWER」は、V6ユニットはもちろん、後輪駆動での実績がない。

ピュアEVとするにも他社の動向を横目でみながら、大きな仕掛けをブチ込みたいところだろう。個人的には、このRZ34のデザインでピュアEVというのも素敵だと思うが、やるなら「GT-R」でその先鞭を付ける方が、インパクトがありそうだ。

既存のトランスミッションにモーターを掛け合わせて小さなバッテリーを積み、マイルドハイブリッドとしてお茶を濁すのもあまり意味がない。だったらマイナーチェンジでZ34型を磨きあげ、“最後のガソリンZ”としてひとつの区切りを付けた方がわかりやすいじゃないか。それならS30をモチーフとしたノスタルジック指向も、納得がいく。

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尖ったところがまったくない

そんな「RZ34」型フェアレディZの走りは、ひとことで言うと「バランス型」だ。フロントコンパートメントにはスカイライン400R譲りの「VR30DDTT」が押し込まれ、405ps/475Nmものパワー&トルクで後輪を駆動するわけだが、肝心な走りには尖ったところがまったくない。

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走り出して感心するのは、低速からのマナーの良さである。クラッチは重すぎず軽すぎず、ミートの感触もダイレクト感があっていい。シフトはそのタッチを改善したというけれど、相変わらずセンタートンネルの高い位置にあるため操作感はあまり良くない。

ただZは、Z33時代から今に至るまで低・中速トルク型のキャラクターであり、小排気量スポーツカーのようなこまめな操作を要求しない。よってここは、あまりムキになる部分ではないと思う。

1速に入れたギアをショートシフトで上げていく。1600rpmから最大トルクを発揮するツインターボは、アクセルの微妙な増減にもギクシャクすることなく柔軟な追従性を発揮する。そしてゆっくりアクセル開度を深めていくと、その加速感がスポーツカーとしての質感を力強く盛り上げていく。

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時代とエンスー心をバランスさせた「ASC」

Z34型の3.7リッター自然吸気V型6気筒「VQ37HR」に対しては、トルクの盛り上がり方と立ち上がりの速さが一枚上手だ。その一方で、サウンドは一歩譲ると言いたいところだが、唯一のオプションとなる「アクティブ・サウンド・コントロール(ASC)」によってその音質は作り込まれており、疑似サウンドではあるのだがこれが素のV6サウンドと混ざり合って、なかなかに気持ちいい。

もちろん快感・快音度はNAエンジンを排気チューンしたZ33/Z34の音色に敵わないのだが、車外騒音を抑えながら車内でサウンドが楽しめるこうしたソリューションは、マナー的にも望ましいと筆者は思う。

また、ASC非搭載の仕様にも乗ったが、プレーンなV6ツインターボの響きも、決して悪くはなかった。

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アクセルを踏み込んだ先で見せる“裏の顔”

さて、ここまでが新型フェアレディZの“表の顔”だとしたら、アクセルを踏み込んだ先には“裏の顔”があることもお伝えしておこう。そう、“最後のガソリンZ”には、FRスポーツに対する開発陣の本気度も、きっちり込められているのである。

それを決定づけるのは、歴代随一と思えるシャシーワークだ。ただしそのフットワークは、同じFRスポーツカーでありライバルであるスープラのようなソリッドさはなく、むしろ穏やかなハンドリングが特徴的である。

そもそもスープラはBMWと共同開発した最新世代のプラットフォームが決め手のスポーツカー。ホイールベースを2470mmと、この手の大排気量FRとしては極端に短く取ることで曲がりやすさを求め、これをサスペンションセッティングで安定方向へとバランスさせている。

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対して新型フェアレディZの土台となるのは、各部の剛性にテコ入れをしたとはいえ2002年から使われている「FR-L」プラットフォームであり、その成り立ちはオーソドックスなロングホイールベース(2550mm)スタイル。だが、そのハンドリングはとても素晴らしいのである。

特にブレーキングからターンインにかけての、ねっとりと路面をつかむ操舵感は格別だ。今回からその足下にはモノチューブダンパーが搭載されたのだが、これが引っかかり感のない、実にしなやかな減衰力を発揮して、タイヤを地面に押しつける。

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ゾクリと感じさせるそぶりもクセになる

モノチューブダンパーはレスポンスに優れる一方で、ガス圧の反力が強い。即ち運動性能は上がっても、乗り心地が悪くなるという印象を筆者は持っていた。しかし開発陣はそのダンパー径を通常より大きく取ることで、オイル容量を増やしながらガス圧の反発を抑えた。だからスポーツドライビング時においても、その穏やかかつリニアなハンドリングが維持されるのである。

ちなみに新型フェアレディZは車重にして90kgほど重たくなっている(ベースグレード同士の比較)。また、前後の重量バランスもツインターボの搭載でさらにフロントヘビーになっているのだが、ハイスピード領域でもそれを感じさせない旋回を見せる。

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ただし気を付けなくてはいけないのは、405ps/475Nmのパワー&トルク。これが全開領域で、むずむずとそのテールに訴えかけてくる。もちろんタイトコーナーで乱暴にアクセルを踏みきるなんてことをしない限り、そのテールが唐突にブレイクアウトするようなことはない。

しかし、日産のテストコース(北海道プルービンググラウンド)、ニュルブルクリンクに見立てた下りの高速コーナーで、思わず筆者は全開を躊躇した。リサーキュレーションバルブの搭載で、高レスポンスな小径タービン。これが高回転域で過激な吸気音をまき散らすのにも気圧されて、「これ以上はちょっと怖いな…」と感じた。

だが、その一瞬ゾクリと感じさせるそぶりもまた、チャレンジングでいいのだ。もちろんVDC(車両安定装置)も搭載されているが、「これ以上踏み込んでくるなら、それなりの技術で応えてくれよ」と、クルマがメッセージを発している気がした。

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しぶとく待ち続ける価値は大いにある

リアダンパーをさらに締め上げて、伸び側の動きを規制すれば、より安定感は増すだろう。しかしそれでは、日常領域におけるあのしなやかでリズミカルな動きが殺されてしまう。

だからこそ開発陣はそのディファレンシャルに、上級グレード用ではあるがメンテナンスが必要な、機械式LSDまで投入した。そして19インチタイヤをも用意している。もっと言えば、最廉価グレードを極端にシンプル化したのは、「自分好みにカスタムしてくれよ」というメッセージでもあるのだろう。あとはより高度な領域でのドライビングプレジャーを求める層に向けて、「バージョンNISMO」を設定してくれたら、言うことなしだ。

新型フェアレディZのキャラクターを冒頭で「バランス型」と形容したのは、そういうことである。スープラのような、もっといえばミドシップスポーツカーのような尖った操縦性ではないけれど、ゆったり走らせてもアクセルを踏みきっても、マシンとの対話が濃密に楽しめる。価格的にも性能的にも非常にバランスの取れた、V6ツインターボを搭載した上質なスポーツカーなのである。

こんなクルマをこの時代に残してくれたのだから、嬉しくなるじゃないか。サプライチェーンの状況が解決されるまでしぶとく待ち続けてでも、とっておきの一台として手に入れる価値は大いにあるはずである。

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