ジャストサイズの国内向けワゴン※2020年3月11日取材 昨年秋に発売されたトヨタの新型「カローラツーリング」に編集が試乗しました。登録車の月販ランキングによると、2020年1月はツーリングのみで4050台、カローラシリーズ全体で「ライズ」に続く2位の約8400台、2月はツーリングのみで4560台、シリーズ全体では順位を3位に下げたものの約9800台と好調です。 引き続き現行モデルとして販売されるワゴンモデルの「カローラフィールダー」(こちらは現在月1000台前後を販売)からやや大きくなり、高級感を増したカローラツーリングのサイズは、全長4495×全幅1745×全高1460mm、ホイールベース2640mm。国産車にワゴンボディが少ない現状だと、少し上のクラスに「スバル レヴォーグ」が、下のクラスにフィールダーや「ホンダ シャトル」がいる程度で、ジャストサイズの希少な国内向けワゴンという立ち位置は変わりません。 試乗したのは「ハイブリッド W×B」(279万9500円)という17インチホイールや合皮シートが奢られた豪華グレード。前席ではシートの快適なホールド性や視界の良さを感じます。ダッシュボードが高めでボンネット先端はほぼ見えませんが、コンパクトなボディサイズで視界も良く、取り回し性は良好。エアコンの操作系やステアリング周りのスイッチの操作性も悪くありません。これでデザインが「マツダ3」や「ホンダ フィット」のように垢抜けると、さらに評価は高まりそうです。 後席にも大人がきちんと座ることができます。頭上の余裕は身長170cmの編集で拳一つほどなのと、サイドガラスが目線に対して低めの位置にあるため、閉鎖感はありますが、長距離ドライブでも我慢できそう。また、荷室は横幅が狭いものの、ワゴンならではの奥行きがあり、2段切り替えの床ボードは表裏で用途が変えられるなど、使い勝手はまずまずではないでしょうか。 熟成されたハイブリッドとTNGAボディの操縦性能一般道でも高速道路でも、ハイブリッドのパワーは必要十分。発進加速や低中速域からわずかに踏み足して加速したい時など、意のままのリニアな加速感が得られるのは毎度のことながら感心します。アクセルを深く踏み込んでの全開加速こそ拍子抜けしますが、これは中程度までの加速が分厚いため、つい期待してしまうというのもありそう。ちなみに燃費は撮影やワインディング走行も含めて約25km/Lと、WTLC燃費(25.6km/L)を地で行く好結果になりました。 足回りは先に発売されたハッチバックの「カローラスポーツ」と基本的には似た印象。高速道路の継ぎ目ではドタンというショックを伝える硬めの乗り心地ながら、入力を一発で収めていく様には強固なTNGAボディの存在を感じます。ただ後席に家族を乗せるようなファミリーユースだと、もう少しソフトなほうがいいかもしれません。 そのハンドリング性能は編集程度では限界がわからないほど高レベルで、コーナーでハンドルを切りこんでいくとスパッと鼻が入って姿勢が決まり、そこから切り足すのも自由自在。ドシっとした安定姿勢とナチュラルな操縦フィールのおかげで、うねりのあるワインディングロードでも高い安定感や安心感がもたらされます。同行した編集Kからは、BMWに近いかも、というほぼ最大級な評価も出ました。 やや気になるロードノイズは改善ポイント気になったのは、一般道でも高速道路でもザー、シャーというロードノイズが車内にこもること。路面が荒れていれば高まり、トンネルでは反響音も侵入。前後席間の会話は声を張り上げ気味となり、純正オーディオも静止状態は悪くないのに、走行中は音量を上げないと細かな音が聴こえません。試乗車が履く17インチ45扁平タイヤが原因なのかもしれませんが、高速道路なども試乗して確認したいところです。 ドライバーアシスト系では、ACCやレーンキープ機能に安定感を感じました。曲率の高いカーブには追従しませんが、カーブでのハンドルの切り方、加減速や車間が自然で、80km/h前後では直進安定性の高さも印象的です。トヨタセーフティセンスに限らず、この手の先進デバイスは新しいほうが制御がこなれている印象が強いようです。 というわけでカローラツーリング、圧巻ともいえる骨太な走りや、日本の街中で使いやすいサイズ感に加えて、試乗したハイブリッドモデルは動力性能やWLTCモード並みの実燃費も印象に残りました。あとは静粛性のアップデートを期待、というのが編集の結論です。 スペック【 カローラツーリング ハイブリッド W×B 】 |
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