開発陣が本気で国内ナンバーワン返り咲きを狙ってる!?「販売店スタッフを含めて、本気で国内販売ナンバーワンを狙ってます!」(小西良樹チーフエンジニア)。 ひさびさに衝撃の大変身であーる。それは、日本を代表するコンパクトカー、12代目「トヨタ カローラ」。かつて33年連続で国内月販1位を誇った元国民車であり、日本を代表するビッグネーム。しかし2002年に「ホンダ フィット」にトップを奪われて以来、影を潜めていた。 もちろん定番セダンの「アクシオ」、ステーションワゴンの「フィールダー」を合わせ、国内の月販台数はほぼ5000台以上をキープ。セールスベスト20圏内は保っていたものの、正直当初の役割は終えたかと思っていた。なにしろ今回ユーザーの平均年齢を聞いて驚き。フィールダーは60代! アクシオは70代!! “走るガラケー”の如き客層で、このまま役割を終えてフェードアウトしてもおかしくないのでは? とも思えたからだ。 実際、日本では年配の固定客が付き、コンパクトで便利な5ナンバーサイズを捨て切れなかったし、その分、同じトヨタから新国民車たるハイブリッドカーの「プリウス」であり、小型版「アクア」も出て十分売れていた。 だが驚いたことに、今回小西チーフを始め開発スタッフはカローラを全く諦めてない。それどころか12代目で再生して大復活! という青写真を描いているのであーる。 中身プリウスなのにデザインが全然カッコいい!ナンバーワン再奪取の本気っぷりが伺えるのはまずはその中身と売りである。そもそも今回なぜスポーティなハッチバックが復活したかって(※日本ではオーリスの次期モデルが「カローラ ハッチバック:仮称」として再出発)、12代目カローラの売りの1つが走りとエコ度だからだ。骨格はTNGA、つまり今トヨタで一番売れてる4代目プリウスやSUVの「C-HR」と基本共通で、それどころかプリウス発売時より、細かくブラッシュアップされている。 なによりパワートレインは1.8Lハイブリッドと1.2Lターボが選べ、前者はプリウス、後者はC-HRと全く同じ。つまり今回、カローラは事実上、最新プリウス化したと言ってもいい。 よってまず素晴らしいのは燃費でJC08モードで34.2km/L。一見、売れ筋4代目プリウスの37.2km/Lを超えてないが、タイヤなどを変えれば確実に近づくだろうし、今回テストコースで乗ってみた限り、トヨタハイブリッドらしいスムーズさはプリウスそのもの。 あとはなによりどこからどう見ても現行プリウスよりカッコいい内外装デザインだ。旧型ハッチバックのオーリスより微妙に大きく、完全3ナンバーサイズ。よりワイドで素直なセクシーさが発揮できたうえ、リアシートもまあまあ広い。前後ヒザ回りは大したことないが、頭上を含めるとタイトなプリウスよりいいし、ラゲッジもそれなりに広い。 奇をてらってないインパネデザインといい、こちらも個人的にはキテレツなプリウス買うより全然いいんじゃない? と思えたほど。 プリウス同等どころか走りや安全や先進性能は超えまくり!さらに新世代カローラの一番の売りはコネクティビティだ。今回のプロトタイプ試乗で詳細は明らかにされなかったからこれはあくまで予想だが、アップルカープレイやアンドロイドオート対応なのはもちろん、トヨタ独自の新世代ネットアプリなんかも入れてくるだろうし、車内Wi-Fiも許される可能性がある。 この辺りは、新世代の「メルセデス・ベンツ Aクラス」と同傾向だが、新型カローラもまた“走るスマホ化”する。その道はグローバルカーとして避けて通れないものなのだ。 ただそこで、唯一残念なのはおそらく8インチ程度しかないセンターのディスプレイで、走るスマホを意識するならもっとデカくていいし、運転席のアナログメーターはちょっと違うんじゃない? と思った。他にデジタルメーターも選べるが、ここはやはり保守的で控えめなカローラの弱点が出た模様。 とはいえ走りは相当いい。基本骨格はプリウスと共通ながら最大の欠点たるブレーキの踏み応えのなさを大幅改善、それなりのソリッド感があるし、足回りに専用開発のカヤバ製ダンパーを採用。これは欧州製ザックスを使った兄弟車C-HRに倣ったもので、乗り心地も良くなっている。本当はもっと荒れた一般道を走ってみたいが、ステアリング回りの剛性アップで操舵フィールもよりクリアに。 一本化されたカローラがオーナーを若返らせるというわけで新型カローラ・ハッチバック・プロトタイプだが、単純に現行オーリスの延長線上と考えない方がいい。中身が最新の4代目プリウスと同じTNGAになり、走りの質感や燃費が上がっただけでなく、明らかにカッコがよくなりコネクティビティ機能も充実するはず。ついでにいうと先進安全のトヨタセーフティセンスはプリウスにも付いてない第2世代が搭載される。 なにより今後、5ナンバーだったセダン&ワゴンもまたハッチバックに続いてTNGAでつくられるはずで、確実に全域プリウス化するのだ。 デザイン、走り、燃費、安全、コネクティビティで最新のソリューションを纏った上に、カローラはワン・カローラ化する。今までのように地域別に見た目や中身が変わり、日本向けセダンだけが年配向け仕様になるようなことはなくなる。 結論、12代目カローラはこのモデルを皮切りに大変身する。もしや30~40代、さらに20代までが買うクルマに変身するかもしれないのだ。これは大変革であーる! |
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