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好調ジープの世界戦略車、新型コンパスの買いモデルはFFか4WDか?

2018-1-23 10:05| post: biteme| view: 928| コメント: 0|著者: 文:佐野 弘宗/写真:小林 俊樹

摘要: チェロキー、レネゲードに続いての刷新 新型コンパスは通算2世代目となる。初代コンパスはジープ初の横置きFFレイアウトを採用したクロスオーバーSUVで、米本国で2006年(日本では2012年)に発売された。初代コンパ ...

好調ジープの世界戦略車、新型コンパスの買いモデルはFFか4WDか?

チェロキー、レネゲードに続いての刷新

新型コンパスは通算2世代目となる。初代コンパスはジープ初の横置きFFレイアウトを採用したクロスオーバーSUVで、米本国で2006年(日本では2012年)に発売された。

初代コンパスはもともと旧ダイムラークライスラー時代に開発・発売されたもので、その土台となったGSプラットフォームも三菱と共同で開発がスタートした。しかし、初代コンパスが北米で発売された直後の07年春にダイムラーとクライスラーは分離(三菱はそれ以前の04年にダイムラークライスラーを離脱している)。翌08年のリーマンショックを機に深刻な経営不振におちいり、09年に伊フィアットが資本参入。14年に完全子会社化されて、フィアットクライスラーオートモビルズ(FCA)が設立された。

フィアット傘下になってからのクライスラー系ブランドで、もっとも動きが激しいのがジープである。それも当然だろう。現在のクルマ業界は「なにはなくともSUV」だから、ジープにかかる期待は大きい。

フィアット傘下で、チェロキーはCセグメントSUVとして13年に刷新。アルファロメオ・ジュリエッタと血縁関係のある横置きFFレイアウトに移行した。そして14年にはその弟分にあたるBセグメントSUVとして、これまたフィアット主導で設計されたプラットフォームを使うレネゲードが登場した。こうして新体制のもとでCセグとBセグを相次いで世代交代させたジープは、この時点でコンパスの役割も終わったように思えたが、実際はそうではなかったということだ。

100カ国以上で販売されるグローバル戦略商品

新型コンパスはチェロキーとレネゲードの間に位置づけられる。というわけで、あらためてジープの新ラインナップを見てみる。チェロキーの全長は、日本車でいうとマツダCX-5(4545mm)と日産エクストレイル(4690mm)の中間くらいの4630mm。骨格設計はCセグだが、CセグSUVとしては立派な部類に入る。チェロキーのサイズは、つまるところジープの地元である北米ではドンピシャに手頃だが、世界的には「ちょっと大きい」と思われる市場も少なくない。

いっぽうのレネゲードの全長は4260mm。別格に小さいスズキのクロスビーやイグニスを例外とすれば、いま日本で手に入るSUVで、レネゲードより明確に短いのは、日産ジュークとスズキ・エスクード、そしてアウディQ2くらいしかない。つまり、レネゲードはコンパクトSUVのなかでも小さい部類に入り、先進国市場などでパーソナルカーとして割り切るにはピッタリだが、新興国などでファミリーカーとして売るには物足りなくもある。

さて、新型コンパスの全長は4400mmだ。10年以上前に企画開発された先代よりも、あえて75mmほど短縮されている。そんな新型コンパスとサイズ的にドンピシャと競合(全長が4.3m強~4.5m未満)するSUVをピックアップしてみると、トヨタC-HR、ミニ・クロスオーバー、アウディQ3、メルセデスGLA、BMW X1といった顔ぶれとなる。Q3とGLAをのぞけば、ここ1~2年の間に新登場あるいはフルモデルチェンジした最新鋭商品ばかりだ。つまり、この新型コンパスこそが、B~CセグのコンパクトSUVにおけるグローバル最大公約数サイズということもできる。

事実、新型コンパスはブラジル(中南米市場)、メキシコ(北米とその他の左ハンドル市場)、中国(基本的に中国市場のみ)、そしてインド(インドや日本を含む右ハンドル市場)の4拠点で生産されて、世界100カ国以上で販売されるという。チェロキーやレネゲードより、はるかにグローバルな戦略商品なのだ。

ジープに共通するインテリアの美点

新型コンパスの骨格設計はレネゲードのそれをベースに、ホイールベースを伸ばしたもので、エクステリアデザインは“ミニ・グランドチェロキー”であることを意図的に演出している。

インテリアデザインもその延長線上にあり、内装の質感レベルは、まさしくチェロキーとレネゲードの中間。Bセグとみるとなるほど高級だが、高級化の波が著しい世のCセグ平均からすると、ちょっとカジュアルすぎる面もある。それはともかく、新型コンパスを含めたジープに共通するインテリアの美点が2つある。ひとつはさすがオフロード専業ブランドらしく、シートの着座姿勢がアップライトで健康的なところだ。他社SUVと較べても、ジープは総じて見晴らしよく、車両感覚もつかみやすく、後席も含めて居住性も高い。それは新型コンパスでも例外ではない。

もうひとつは、車両制御やコネクテッド機能など、いま考えられる最新機能をほぼ満載したインフォテイメントシステムに、日本仕様のナビもきっちりと組み込まれていることだ。日本での年間販売台数が1万台以下で、高級車ブランドでもないジープのようなブランドにとって、このあたりの対応がビミョーにむずかしいのが現実である。

たとえば、市場規模的にジープに似た境遇のブランドでいうと、フランスのルノーはその種の対応がまったくできていない。ルーテシアやメガーヌなどは大型液晶ディスプレイが前提のインテリアデザインなのに、日本仕様ではそこにナビが表示できないのだ。また、プジョー・シトロエンやGM(キャデラック/シボレー)はかろうじて液晶にナビ画面を表示させることには成功しているものの、いわばシステムに強引に割り込むような方法で実現しているので、日本のナビとその他の機能が連携できていないケースも少なくない。こうした点におけるジープの日本市場重視の姿勢は、素直に評価すべきと思う。このあたりは日本法人サイドの努力に加えて、本国サイドの日本市場に対する期待もうかがえる。

乗り味はZF製9速ATの4WD仕様が圧倒的に高級

さて、今回は千葉県成田市付近の市街地と周辺高速道のみの試乗になった。なので、あくまでチョイ乗りの印象になってしまうが、新型コンパスは良くも悪くもフツーに走る。乗り心地は絶品というほどでもないし、特筆すべき機動性を持つわけではないが、いかにも現代のSUVらしく、それなりに快適で、高速でもリラックスできて、取り回し性も問題ない。

乗り味におけるジープらしい美点を指摘するとすれば、なにかに特化させようとせず、いかにも背の高いクルマらしい穏やかな身のこなしに終始するところだ。その寸止めのサジ加減が、いわゆる乗用車メーカーのSUVとは異なり、いい意味でダルである。パワステその他の操作性も軽い。

新型コンパスはレネゲードと共通のプラットフォームで、レネゲードにある1.4リッターターボ車も存在するが、日本仕様は2.4リッターのみで2WDと4WDが用意される。新型コンパスの2WDと4WDは、駆動方式の差だけでなく、オートマチック変速機も2WDがアイシン製の6速、4WDがZF製の9速……という違いもある。

もともと四輪独立懸架なので、2WDと4WDで乗り心地や操縦性に大きな差があるわけではない。ただ、変速機のちがいによるドライバビリティや快適性の差は小さくない。結論からいうと、ZF製9速を使う4WDのほうが、乗り味は圧倒的に高級である。細かく刻まれたギアがエンジン能力を引き出してくれることもあってか、100kg以上重い4WDでも、体感的な動力性能にほとんどハンデを感じさせない。加えて、変速マナーも圧倒的にZFの9速が優っており、4WDの後にFFのアイシン6速に乗ると、やけにシフトショックが大きく、ギクシャクと安っぽく感じてしまう。

単純に乗り較べると、大半の人は4WDのほうが高級な乗り味と感じるはずだが、かといって、2WDと4WDには50万円以上の価格差がある。その価格差を考えると「新型コンパスは4WDで買うべし」とまでは断言しづらいのが、もどかしいところだ。

ジープがさらにメジャーブランドとして脱皮するには?

フィアットと提携した2009年以降、ずっと右肩上がりの成長を続けてきたジープは、今回の新型コンパス追加で、2017年は悲願の年間1万台突破を果たす可能性が高いという。たとえば2016年の実績で、年間1万台を超えた輸入車ブランドは、ドイツの4社以外ではミニとボルボだけ(実質的にはミニもドイツ車か?)。こう考えると、日本におけるジープは大健闘といっていい。

ただ注意すべきは、2016年実績でもジープの国内販売全体の4割を占めるのは、あの伝統的オフローダーのラングラーだということだ。ジープがさらにメジャーブランドとして脱皮するには、この新型コンパスのような普通のSUVが売り上げのメインになる必要がある。個人的にはもう少し手頃な4WDモデルが追加されれば、新型コンパスはレネゲードやラングラーに対して、さらに魅力的な選択肢になると思う。

スペック

【 ジープ コンパス Limited 】
全長×全幅×全高=4400×1810×1640mm
ホイールベース=2635mm
車両重量=1600kg
駆動方式=4WD
エンジン=2.4リッター直列4気筒DOHC
最高出力=129kW(175ps)/6400rpm
最大トルク=229Nm(23.4kg-m)/3900rpm
トランスミッション=9速AT
使用燃料=レギュラーガソリン
サスペンション=前:マクファーソン式、後:マクファーソン式
タイヤサイズ=225/55R18
JC08モード燃費=9.6km/L
車両本体価格=419万円


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