登場から5年経っても販売上位をキープする「ハリアー」トヨタ「ハリアー」の現行型が登場したのは2020年6月。すでにデビューから5年以上が経過しており、商品サイクルとしては終盤に差し掛かっているはずだ。 にもかかわらず、ハリアーは依然として販売ランキングの上位に名を連ねている。2025年上半期(1~6月)販売台数ランキングでは15位に入り、3万457台を売り上げるなど、人気モデルとしての地位を保ち続けている(ちなみにトヨタ「RAV4」は同27位、1万3523台)。 果たしてその理由はどこにあるのか。そして新型ハリアーの登場はいつになるのか。改めてその魅力と今後予想される動きをまとめてみる。 #ハリアー #SUV #RAV4 #カローラクロス #トヨタ 歴代モデルが培ってきたブランド価値で実質ライバル不在ハリアーの最大の強みはその“ブランド力”である。 初代モデルが登場したのは1997年。クロスオーバーSUVという言葉がまだ一般的ではなかった時代に、乗用車ベースのスタイリッシュなSUVの先鞭をつけたのがハリアーだ。以来「高級感のある都会派SUV」というイメージを確立し、同クラスの中で独自のポジションを築いてきた。 4代目となる現行型もその路線を踏襲し、流麗なクーペスタイルと高級感あるインテリア、そして静粛性の高さなどの特徴をアピールし、とりわけ内外装の質感にこだわる層から強い支持を受けている。 トヨタSUVラインアップの中では、RAV4がアウトドア志向、「カローラクロス」が実用志向であるのに対し、ハリアーは明確に「プレミアム」を志向しており、手の届く価格帯で「ちょっと上質なSUV」を味わえる絶妙な立ち位置を築いてきた。 マツダ「CX-5」や「CX-60」などが競合には挙げられるが、デザインやブランドの方向性が異なり、強力なライバルは存在しない。歴代モデルが築いてきた軸=ブランド価値がブレていないことが支持の背景にある。 豊富なパワートレーンとトヨタブランドへの信頼も強みハリアーの人気を支える大きな要素が、幅広いパワートレーンの選択肢である。 2.0Lガソリンモデル(2WD/4WD)に加え、2.5Lハイブリッド(2WD/E-Four)、さらに2.5Lプラグインハイブリッド(E-Four)をラインアップ。 とくにハイブリッドモデルは、スムーズで静粛性の高い走りを実現しており、街乗りから高速道路まで、あらゆるシーンでストレスフリーなドライビングを提供する。また、とてもしなやかで安定した乗り心地を実現し、長距離移動でも疲れを感じさせない。 こうした「見た目の美しさ」と「乗ってわかる上質さ」の絶妙なバランスが、ハリアーが多くのユーザーに選ばれ続ける理由なのである。 2022年に追加されたPHEVは、システム最高出力225kW(306PS)に達し、EVモードでの航続距離はWLTCモードで93kmを実現するなど、実用性と快適性を持ち合わせている。これにより、「環境性能を重視する人」から「日常の使い勝手を求める人」まで幅広い層に対応できる柔軟性を備えた。 そして忘れてはならないのが「トヨタ・ブランド」という信頼感だ。故障が少なくリセール価値が高いトヨタ車は、日本国内では依然として強力な選択肢であり、ハリアーも例外ではない。実際に中古市場でも需要が強く、相場が落ちにくい点は購入を後押しする材料となっている。 新型の登場はいつ? フルモデルチェンジの可能性は……では、新型ハリアーはいつ登場するのか。 過去のサイクルを見てみると、初代(1997年)→2代目(2003年)→3代目(2013年)→4代目(2020年)と、2→3代目こそ10年かかったが、そのほかはおよそ6〜7年周期でモデルチェンジを重ねている。この流れとトヨタの最近のモデルチェンジサイクル(「クラウン」シリーズ、「プリウス」など)を考慮すると、次期型の登場は2026年が濃厚である。 また、2025年時点での現行モデルには、大幅なマイナーチェンジの予定もないことから、すでに開発リソースは新型に移っていると推測できる。加えて、トヨタが新世代のハイブリッドシステムやソフトウェアアップデート戦略に注力していることを考慮すると、新型ハリアーにはこれらの最新技術が投入される可能性が高い。 デザインに関しては、昨今の「クラウンクロスオーバー」やプリウスに見られるような、より前衛的でダイナミックな方向性が反映されることが予想される。現行型の完成度が高いだけに、新型モデルにはさらなる革新が求められるだろう。 しかし、これらの予想と期待はあくまでも推測にすぎない。 トヨタは、ユーザーの動向や市場のニーズを慎重に見極めながら、最適なタイミングで新型を投入するだろう。現行型の高い人気が続いている間は、焦って新型を投入する必要もない。 むしろ、じっくりと開発期間をかけ、現行型を大幅に凌駕するような、革新的なモデルを生み出すことに注力しているに違いない。いずれにせよ、新型ハリアーの登場は、自動車業界全体が注目する一大イベントとなる。それまでは、現行ハリアーの持つ不変の魅力を存分に楽しむことができそうだ。 (終わり) (写真:トヨタ、マツダ) |
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