2023年は“軽スーパーハイトワゴンの当たり年”と言われているようです。振り返ってみると、年初の東京オートサロンで三菱が「デリカミニ」をお披露目し、10月に日本一売れているクルマ、ホンダの新型「N-BOX」が登場。そしてジャパンモビリティショーでプロトタイプを公開したスズキの新型「スペーシア/スペーシア カスタム」が11月に発売されました。 どれも全高1700mmを超え、リアにスライドドアを備えるというスタイルの「軽スーパーハイトワゴン」に分類されるモデルです。この3台をリアルな購入者目線で比較すると、どれが“買い”となるでしょうか。 >>三菱 デリカミニのカタログ情報はこちら それぞれの4WD&ターボモデルで比較してみる三菱 デリカミニ デリカミニは初期の受注の中心が4WD&ターボだったということもあり、今回はN-BOX カスタムとスペーシア カスタムの4WDターボ車の経済性を中心に比較してみます。 まずは、それぞれのメーカー希望小売価格(いずれも4WDターボの上級グレード)を整理してみます。 価格の比較デリカミニ T Premium|223万8500円 それぞれカーナビはオプション扱いなので、実際に乗り出すとなるともう少し予算は必要なのですが、どれも車両本体としては220万円~230万円といった価格帯になっています。 >>三菱 デリカミニの中古車情報はこちら エンジンパワーの比較エンジンの最高出力は軽自動車の自主規制値である47kW(64ps)と全車共通ですが、最大トルクについては各モデルで異なります。 N-BOX カスタム|104Nm わずかな違いですが、電子制御ウエストゲートを採用するN-BOX カスタムがリードしています。ただし、N-BOX カスタムは純エンジンなのに対して、デリカミニとスペーシア カスタムはマイルドハイブリッド仕様。マイルドハイブリッドは、発進時などにモーターアシストを効かせるメカニズムなので、日常的なスタートダッシュでは有利なシステムといえます。 次のページ>>> >>btyの新車情報カタログはこちら 燃費と先進安全性能の比較しかし、デリカミニはマイルドハイブリッドにもかかわらず、N-BOX カスタムの燃費に届いていません。以前取材した際に、ハイブリッド機構を採用しない理由についてホンダのエンジニアが「エンジンだけでも互角の燃費性能ですから」と言っていましたが、その言葉通り納得のスペックです。 スペーシア カスタム|19.8km/L >>三菱 デリカミニのユーザーレビューはこちら ホンダ N-BOX カスタム 3モデルの中で、もっとも優秀な燃費性能を誇るのはスペーシア カスタムです。その理由は車両重量でしょう。並べてみると、上記の燃費性能と車両重量はリンクしているように見えます。軽いほうが燃費や運動性能に有利という物理法則は、軽スーパーハイトワゴンの世界においても通用する話といえそうです。 スペーシア カスタム|960kg 装備面では衝突被害軽減ブレーキ(AEB)のような先進安全機能、追従クルーズコントロール(ACC)に代表される先進運転支援システムの有無が気になりますが、ここで比較している最上級グレードであれば、どれもAEBやACCは標準装備となっています。その点については、安価なコンパクトカーを超えるレベルに達しています。 以上のように、燃費性能に多少の違いはありますが、全体としての走行性能における満足度は変わらないといえそうです。“当たり年”における軽スーパーハイトワゴンの正しい選び方は「気に入ったスタイリングを基準にして決めるのが吉」となりそうです。 >>三菱 デリカミニのグレード一覧はこちら 実際に乗ってみた印象スズキ スペーシアカスタム 最後に、この3モデルを公道で試乗した筆者の印象をお伝えしましょう。 もっとも軽自動車らしい雰囲気を持っているのはスペーシア カスタムでした。車重が軽いためか、キビキビ走ります。逆に言えばどっしり感は薄いという印象。もっとも登録車に近い走り味と感じたのはN-BOX カスタムです。デリカミニはその中間で、どちらかといえばN-BOX カスタム寄りという印象です。 後席のクッション性についてはデリカミニが優勢で、後席に座ったときのファーストカー感は随一でした。また、スペーシア カスタムの後席に備わる「マルチユースフラップ」という機能を活用すると、様々な体型にフィットする座り心地を生み出せます。こちらも見逃せない機能といえそうです。 <おわり> >>bty 軽自動車カタログはこちら |
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