30周年を迎えた「SUPER GT」、今年の見どころは?――4月13日(土)に岡山国際サーキットで開幕する「SUPER GT」の2024年シーズン。1994年の全日本GT選手権(JGTC)を起源とし、今年で30周年を迎えた国内最高峰のモータースポーツレースの見どころや注目ポイントを、自動車ライターで大のモータースポーツ好きである伊藤梓さんに、わかりやすく解説してもらいました。 ++++++++++++++++++ いよいよ、今年もモータースポーツのシーズンが開幕しました! 国内では、様々なレースが盛り上がっていますが、なんと言っても人気が高いのはSUPER GTです。SUPER GTは、今シーズンからレギュレーションの変更点もありますので、改めてSUPER GTがどんなレースなのかおさらいしたいと思います。 まず、SUPER GTの大きな特徴は、クルマ好きならよく知っている市販車をベースにマシンが作られているということ。 近年では、中身はSUPER GT専用に設計されていますが、やはり自分の知っている身近なスポーツカーがサーキットでバトルを繰り広げている様子は興奮しますよね! そして、SUPER GTは、「GT500」と「GT300」の2クラスに分かれています。それぞれの数字が大体のパワー(馬力)を表しているので、GT500の方がよりハイパワーで速い車両になります。 GT500は、トヨタ(TOYOTA GAZOO Racing)、日産、ホンダのメーカーがそれぞれワークスチームとして参戦しており、メーカー同士の熱いバトルを見ることができます。 2024年シーズンの車両は、トヨタは昨シーズンのチャンピオンマシンである「GRスープラ」、日産は2022年のチャンピオンマシンである「フェアレディZ NISMO」から変更ナシですが、ホンダは「NSX」から「シビックタイプR」へとスイッチ。各メーカーを代表するスポーツカーがベースというのも、見ていて面白い要素です。 ◎あわせて読みたい: その一方で、GT300はプライベーターとして参戦するチームが多く見受けられます。 ベースとなる車両も、トヨタ「GR86」やスバル「BRZ」、日産「GT-R」など国内で人気のスポーツカーから、ランボルギーニ「ウラカン」やアストンマーティン「ヴァンテージ」、フェラーリ「296」など、海外のスーパーカーも多く出場しており、幅広いメーカーやモデルの中から、好みのチームやマシンを応援できるところもSUPER GTの魅力です。 なおSUPER GTでは、24年シーズンより、昨年のGT500に続いてGT300クラスでも「CNF(バイオマス由来の非化石燃料)」を50%を混合した燃料を使用するなど、CO2排出量の削減にも取り組んでいます。 >全国のサーキット・走行会・イベント情報がまとまった「みんカラサーキット」はこちら 様々な要素の掛け合いがSUPER GT独自のスリルを生むレースでは、速さの違うGT500とGT300が混走しており、基本的にはGT300がGT500に道を譲るのですが、GT500同士がバトルしている時にGT300の車両が挟まって、よりそのバトルが激化する、なんていうことも。そういったシーンもぜひ楽しんでみてくださいね。 「パッと見てGT500とGT300どちらだか分からない」という人もいるかもしれませんが、そんな時はヘッドライトの色を確認してみてください。白色(無色)がGT500で、黄色がGT300となっています。 各マシンの特徴ももちろん大切ですが、タイヤも勝敗の大きな要因になります。 現在は、ブリヂストン、ヨコハマタイヤ、ダンロップ、ミシュラン(今シーズンはGT300のみ)がタイヤを供給しており、それぞれのタイヤメーカーに特徴があるので、その違いも頭に入れながらレースを見るとより深く楽しめるはずです。 そして、SUPER GTは、よりレースを毎戦楽しんでもらうために、「サクセスウェイト」を採用しています。 サクセスウェイトは、名前の通り、レースで勝ったりポイントを獲得した成績に応じて、マシンにハンデとなるウェイトが積まれていくというもの。これによって、ひとつのチームが毎戦勝つことは難しくなり、年間を通してチャンピオン争いを楽しむことができます。 また、最終戦にはそれらのウェイトが全てなくなるので、最後の最後には実力勝負になるところも見逃せないポイントです。 >全国のサーキット・走行会・イベント情報がまとまった「みんカラサーキット」はこちら 予選方法やドライバーラインアップに大きな変更もそして、今年から大きく変更になったのが予選方式。これまでは、ノックアウト方式を採用しており、予選1回目の「Q1」を勝ち上がった上位チームが、予選2回目の「Q2」に進出し、さらにそのタイムアタック順でグリッドを決めていました。 今年からは、Q1とQ2のタイム合算式に変更され、そのタイムによってグリッド順が決定します。これによって、どのチームもQ2までタイムアタックできるようになりました。 SUPER GTはドライバーが最低2名必要で、これまでは予選でもQ1とQ2でドライバーを分けていたので、Q2に進出できずに予選を走れないドライバーもいましたが、今年からは全てのドライバーのアタックを見ることができます。 また、タイヤは、Q1とQ2で同じタイヤを使用し、決勝スタート時も同じタイヤとなるので、その戦略も勝利の鍵となりそうです。 今年は、ドライバーラインナップにも大きな変更があり、これまでホンダで活躍していた大湯都史樹選手や福住仁嶺選手がトヨタへ移籍したり、それにあわせて新進気鋭の佐藤蓮選手や大草りき選手が新たにGT500のホンダへ加入したりと、新体制となるチームが多数。 これから新しくSUPER GTファンになる方も、きっとイチから楽しめるラインナップになっていると思いますので、ぜひ開幕戦から現地や配信でレースをチェックしてみてくださいね! ◎あわせて読みたい: 2024年 SUPER GT 開催スケジュール 視聴方法 (終わり) >全国のサーキット・走行会・イベント情報がまとまった「みんカラサーキット」はこちら |
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