トヨタがハンドルは近い将来丸くなくなることを宣言!?111万人を集め、盛況に終わったジャパンモビリティショー2023。 その会場に訪れた人から「トヨタのハンドル、すごいカタチでしたね」という感想を聞かされました。 たしかに、トヨタやレクサスのコンセプトカーの運転席を見ると、横長の長方形に近い今まで見たことがないようなハンドルがついています。 おそらく左右のグリップ部分を握るというデザインなのでしょう。 実際に運転していないので、その操作性については不明ですが、120度くらいまで回すのがせいぜいといえそうです。 つまり、これまでの丸いハンドルとはかなり異なる操作フィールになるのは確実です。 次のページ>>>>>本当に出るの? 3年後に市販されるレクサス「LF-ZC」の普通じゃないデザイン 理由1|次世代工場はステアバイワイヤが前提だからなぜ、このようなハンドルが必要なのでしょうか。 その秘密は、「バイワイヤ」技術の採用にあると考えられます。 ジャパンモビリティショーで、こうした長方形のハンドルを採用していたコンセプトカーの一台が、レクサス「LF-ZC」です。 このクルマは量産前提のプロトタイプといえるもので、その特徴の一つに「自走組立ライン」を採用していることが挙げられます。 自走組立ラインとは、文字通りに生産工場内を生産途中のクルマが自動運転機能によって自分で走って移動するという生産技術です。 つまり、人が乗っていなくとも走ったり、止まったり、そして曲がったりすることができるというわけです。 組立途中で車台状態のクルマが曲がるという動きは、従来の操舵システムでは考えづらいものです。 つまり、自走組立はハンドルと操舵システムが機械的につながっておらず、車台状態で操舵できるシステムが搭載されていることが前提になります。 これが前述した「バイワイヤ」と呼ばれるテクノロジーです。 次のページ>>>>>市販されそう! トヨタのJMSコンセプトで気になる3台を徹底解説 自動運転時代には必須の技術その場合、ドライバーのハンドル操作というのは電気信号として操舵システムに伝わります。 従来のステアリングシャフトで機械的につながっている操舵システムでは、ハンドル操作量に応じてギアが回り、タイヤが舵を切るわけですが、バイワイヤであればその必要はありません。 速度やドライブモードなどによって、ハンドル操作量と実際の操舵量を自在に変化させることが可能になります。 こうした話を聞くと、「それでは乗りづらいだけじゃないか」と思うかもしれませんが、ハンドルを回し切れなかったり、センター位置に戻すのに迷ったり、道路のわだちにステアリングを取られて進路が乱れたりと、操舵システムとハンドルが機械的につながっていることがデメリットになることもあります。 それに、現状でも高速道路での車線維持や駐車支援システムなどで車両が操舵を行うといった機能はあります。 とくに駐車支援機能を利用した方ならば、目の前でハンドルがクルクルと回っている様子を見たことがあるのではないでしょうか。 今後、自動運転がレベルアップして、その適用範囲が広がっていくと、ドライバーはハンドルが回っている状態を見ているだけというシーンが増えてくるでしょう。 次のページ>>>>>ランクル3列SUV、電動ピックアップ…トヨタのJMSコンセプト続々! 理由2|自動運転のハンドル操作でドライバーが負傷するからしかし、駐車支援の速度域ならまだしも、それなりに速度が出ているときにはハンドルを握っていたくなるのもドライバー心理といえます。 前述した車線維持支援くらいの操作範囲であれば問題ありませんが、ハンドルを握っているときに、大きな操舵を(自動運転中の)車両が行うとドライバーの手首を痛める可能性があります。 ですから操舵システムとハンドルを機械的に分離しておくことは自動運転時代には必須であり、そのための技術がバイワイヤといえます。 トヨタやレクサスのコンセプトカーが採用していた長方形のハンドルは、自動運転時代のバイワイヤを採用した操舵システムを前提とした形状と捉えるのが妥当でしょう。 これが最適解というわけではなく、今後改良が進む可能性は大きいのですが、丸いハンドルを持たないクルマが主流になる未来は確実にやってくるでしょう。 >>bty 電気自動車のカタログページはこちら <終わり> <写真:トヨタ> |
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