BEV版ランクルがJMS23で公開2023年10月21日、トヨタは「ランドクルーザーSe」を発表し、その後「ジャパンモビリティショー2023(JMS23)」の会場で実車を公開しました。 ランドクルーザーSeは、次世代のランドクルーザーの姿を示したコンセプトモデルです。 全長5150mm×全幅1990mm×全高1705mmの堂々としたボディや直線基調のエクステリアデザインは、ランドクルーザーらしさを強く感じさせる一方、グリルレスのフロントマスクを備えていることからもわかるとおり、このクルマはBEVである点が既存のランドクルーザーシリーズとは大きく異なります。 >>ランクル3列SUV、電動ピックアップ、フル電動自転車…トヨタのJMSコンセプト続々! そのほか、モノコックボディを持つことも明らかにされています。ランドクルーザーシリーズの世界最高レベルの悪路走破性能を担保してきたラダーフレームを採用していないという点も、既存のランドクルーザーシリーズと大きく異なる点です。 ランドクルーザーSeはあくまでコンセプトモデルであるため、現時点では、具体的な登場時期や詳細なスペックなどについてはまったく明らかにされていません。そもそも、実際に市販されるのかすら不透明です。 ただ、ひとつ明らかなのは、来たるべき電動化時代に向けて、トヨタはランドクルーザーシリーズでさえも「聖域化」させずに電動化を進めていくという意志があることです。 >>ランクル70が発売前に一般公開! 細部をチェックしたら、やっぱり欲しくなる要素が満載だった 電動化&モノコック採用はランクルではない?ただ、ランドクルーザーシリーズが電動化とはほとんど無縁のモデルであったのも事実です。 2023年に世界初公開されたランドクルーザー250の海外仕様に、シリーズとして初となるハイブリッド車が設定される予定であることを除けば、これまでランドクルーザーシリーズのすべてのモデルがガソリン車かディーゼル車でした。 >>新型「ランクル250」世界公開。驚きの連続! 2種類の顔&新「70」も公開 その最大の理由は、ランドクルーザーシリーズのコンセプトが「どこへでも行き、生きて帰ってこられるクルマ」だからです。過酷な環境下における、燃料の入手のしやすさや耐久性、整備性などを考えると、これまでは内燃機関のほうが適していたというわけです。 同様に、ランドクルーザーシリーズがラダーフレームを採用し続けてきたのも、このコンセプトがあるからです。 もちろん、すべてのユーザーが「どこへでも行き、生きて帰ってこられるクルマ」としてランドクルーザーシリーズを活用しているわけではありません。さらに言えば、一般的な利用シーンでは、内燃機関やラダーフレームを採用していることによるデメリットがあることも事実です。 しかし、そうしたコンセプトを守り続けてきたからこそ、ランドクルーザーシリーズがほかのクルマとは一線を画する、唯一無二の存在となったと言えます。 >>ランクルのど真ん中へ。走り、サイズ、HEV、納期、価格…250で変わった点は? 「もはやランクルではない」と言う人に伝えたいことにもかかわらず、次世代のランドクルーザーシリーズがBEVかつモノコックボディとなることに対して、ネット上の一部のユーザーからは「それはもはやランドクルーザーではない」といった否定的なコメントが寄せられています。 一方、トヨタはランドクルーザーSeについて「世界の多様なニーズに対応した3列シートSUVにてランドクルーザーブランドの新たな魅力を拡大」と述べています。 このことからわかるのは、ランドクルーザーSeはあくまでランドクルーザーシリーズに属するモデルのひとつであり、これがそのまま次期ランドクルーザーになるわけではないということです。 現在のランドクルーザーシリーズを見ると、本流かつ高級SUVの側面を持つ「ランドクルーザー300」を中心に、ライトデューティの「ランドクルーザー250」、そしてヘビーデューティーの「ランドクルーザー70」という3軸で展開していることがわかります。 >>ランクル70ってどんな車? 価格やスペックはこちら これらはまぎれもなくランドクルーザーシリーズの一員であるものの、ターゲットとなるユーザーは大きく異なります。 つまり、現時点でも「ランドクルーザー」の名のもとにさまざまなユーザーのニーズを満たしていることになります。さらに言えば、こうした流れは1980年代にはすでに確立しています。 そう考えると、ランドクルーザーSeは、ランドクルーザーシリーズのターゲットをさらに拡大することを目指したモデルと言えます。 >>ランクル300ってどんな車? 価格やスペックはこちら BEVランクル市販化の可能性は高いたしかに、古くからのファンにとっては、電動化&モノコックボディ化したランドクルーザーは「ランドクルーザーではない」と叫びたくなる気持ちもわからないでもありません。 ただ、ランドクルーザーの歴史を見ると、時代に合わせてバリエーションを増やしてきたのも事実です。 逆に言えば、時代に合わせていかなければ、ランドクルーザーの歴史そのものが終わってしまう可能性もあります。 ランドクルーザーSeはあくまでもコンセプトモデルですが、電動化&モノコックボディ化という極めて現実的な内容としたことは、近い将来に市販化される可能性が非常に高いことを意味しています。 われわれユーザーとしては、ランドクルーザーシリーズの選択肢が増えることを、ひとまず歓迎するべきなのかもしれません。 >>ランクル250ってどんな車? 価格やスペックはこちら >>ランクルプラドってどんな車? 価格やスペックはこちら |
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