個人が中古車売買でオークションを利用するには？方法から注意点まで徹底解説【購入ガイド】 ...

個人が中古車売買でオークションを利用するには？

中古車オークションと聞くと、中古車を専門に取り扱う業者が参加するイメージが強く、個人で参加するには敷居が高いように感じてしまう方もいるでしょう。一般的に中古車オークションは、中古車販売業者が優先的に参加できるオークションではありますが、個人でも参加できる方法があります。

この記事では、個人が中古車オークションに参加するための方法や条件をご紹介します。個人が中古車オークションを行うメリットやデメリットも解説しますので、オークションに参加するかどうか迷っている方はぜひ参考にしてみてください。

• ※目次※
• 1.中古車をオークションで個人売買する2つの方法
• 2.個人が中古車のオートオークションに参加するには
• 3.中古車のオートオークションの特徴
• 4.個人で中古車売買できるオークションサイトの種類と特徴
• 5.中古車オークションに個人で参加するメリットとデメリット

1.中古車をオークションで個人売買する2つの方法

中古車オークションの種類は大きく分けて、一般の個人が行うネットオークションと、中古車を専門とする販売業者が参加できるオートオークションの2つがあります。

中古車オークションを利用する前に、ネットオークションやオートオークションの特徴を把握しておくことが大切です。

方法＜1＞：一般の方向けのネットオークションを利用する

一般の方が参加できるのが個人向けオークションになります。個人で自由に参加でき、スマホからでも出品や落札ができるので、場所や時間にこだわらず比較的簡単に参加することができます。手数料はサイトによって異なりますが、中古車の輸送費や代金の振込手数料は落札者側が負担する場合が多いようです。

オークションを利用して中古車を売買したいと考えた時、ネットオークションはオークションに不慣れな方でも比較的やりやすい方法と言えるでしょう。

方法＜2＞：業者用のオートオークションで代行してもらう

オートオークションとは、中古車を専門に取り扱う販売業者が参加するオークションシステムです。参加条件をクリアした業者だけがオートオークションに参加でき、基本的に個人の参加はできません。そのため、参加するには参加資格を持つオークション代行業者に依頼するのが一般的です。

オークション代行業者は個人に代わり、車をオートオークションに出品または落札を行ってくれます。代行手数料といった負担は発生するため、代行業者を利用する際は負担する費用を把握して、よく検討した方が良いでしょう。

業者用のオートオークションには参加条件がある

中古車販売業者向けであるオートオークションに個人が参加することは可能です。しかし参加するための条件が厳しいため、個人の参加はかなり難しいでしょう。以下に参加条件をまとめました。

・ 古物商許可証を取得した後、1年以上が経過している
・ 保証人が不動産（土地）を単独で所有している
・ 車を売買する店舗や事業所を持ち、営業している
・ 3～5万円の入会金
・ 保証金10万円を預託

2.個人が中古車のオートオークションに参加するには

個人がオートオークションに参加するためには、指定された条件を満たす必要がありますが、条件をクリアできない場合でも参加できる方法があります。

個人がオートオークションを利用する方法は、以下の2通りです。

＜1＞個人事業主として参加する

1つ目は、個人事業主としてオートオークションに参加する方法です。個人事業主として参加するには、古物商免許を取得する必要があります。中古車販売を行う際、古物商免許を取得しないと法律違反になるためです。

しかし、ただ古物商免許を取得するのではなく、取得後1年は経過しなければならず、車売買の事業所も構えなければなりません。中古車売買業者として開業できれば、他の中古車販売業者と同じ土俵でオークションの利用ができるため、難易度は高めですがチャレンジしてみる価値はあるでしょう。

＜2＞中古車オークションに代行業者を通して参加する

2つ目は、オークション代行業者に依頼する方法です。代行業者は個人に代わってオークションの出品・落札を代行していますが、取引で発生する手続きも業務に含みます。その際は、代行手数料が追加で発生します。

代行業者の利用は簡単ですが、中には悪質な業者が紛れているケースも少なくありません。取引後の責任は自分にあるため、利用したい場合は信頼できる代行業者かどうかをしっかり確認してから依頼しましょう。

3.中古車のオートオークションの特徴

中古車のオークションは主に、オークション専門企業が開催するものやメーカー系、JU系の3種類に分類できます。3種類それぞれ会場数や会員数、設備、車の取引数などが異なり、タイプによって特徴もバラバラです。

参加を考えている場合は、自分に合うオークションがどれかをはっきりさせ、適切なものを選ぶことが大切です。3種類のオークションがそれぞれ持つ特徴を解説します。

＜1＞USSなどの中古車オークション専門の企業

中古車オークション専門の企業は、インターネットや衛星を利用した回線などを設備に活用してシステムを運用しているため、スピーディーな取引が可能です。

中古車オークション専門企業が開催するオートオークションは、独自の企業提携を行うことで出品数や取引数を増やしており、近年では盛り上がりを見せています。

＜2＞自動車メーカー系のオートオークション

トヨタやホンダなどの自動車メーカーが主体となって運営する中古車オークションのことです。オークションの参加者はディーラーが多いため、品質が良く信頼性もある中古車がディーラー経由で出回り、成約率が高い点が特徴です。

メーカー系のオートオークションは、参加者がほとんどディーラーで占められていましたが、近年では一般人の参加も増加しています。安全なルートで良質な中古車を購入したい場合、自動車メーカー系のオートオークションがおすすめです。

＜3＞JU系のオートオークション

JU系のオートオークションは、日本中古自動車販売協会連合会(JU)を中心にした中古車オークションです。参加者は主に中古車販売店ですが、古くから全国的に展開しています。地域によってはJU系のオートオークションしか開催されていない場所もあり、地域に根ざした運営を行っています。

中古車オークションを行う専門企業やメーカー系のオートオークションと比較すると、会員数や会場数が多い反面、取引のシステムや設備が若干古く感じるかもしれません。

4.個人で中古車売買できるオークションサイトの種類と特徴

オートオークションは個人でも利用できますが、参加条件が難しかったり代行業者に依頼したりと金銭的な費用が増えてしまうケースもあります。そのため、オートオークションに個人で参加するよりも、オークションサイトを使って取引を行う方が簡単に感じるかもしれません。

オークションサイトの利用が不慣れな方にもおすすめできる、個人でも中古車売買が可能なオークションサイトをいくつかご紹介します。

＜1＞ヤフオク！

ヤフオク！はその知名度の高さから、膨大な数の中古車が取引されています。利用者も多く、国産車のみならず輸入車も数多く取引されており、種類も豊富です。安価な車から希少な車まで幅広く出品されているため、希望する条件の中古車が探しやすいでしょう。

ヤフオク！では車を出品・落札した際にシステム利用料として、3,080円の費用が発生します。他のオークションサイトと比べると、比較的安い利用料です。

また、ヤフオク！で車を出品する際は、Yahoo!プレミアムの登録が必要です。Yahoo!プレミアム会員の費用は月額508円となっています。会員登録によって、落札システムの利用料が割引かれます。

＜2＞モバオク！

モバオク！も、ヤフオク！と同じようにさまざまなカテゴリで出品・落札ができるオークションサイトで、中古車の売買も可能です。アカウントを作成し、月額330円の会費を支払うことでオークションに参加できます。販売・落札手数料や入金手数料は発生しません。

初めてモバオクを使用する月は無料で利用できるため、お試しとしても使いやすいサイトとなっています。会員登録をしても利用しない期間があれば、利用休止という形で月額利用料の支払いを一時停止することができ、再び利用したい時は好きなタイミングで戻れます。モバオク！は、費用をできるだけ抑えて利用できるオークションサイトと言えるでしょう。

＜3＞フリマサイトでも売買可能

オークション形式ではありませんが、フリマサイトでも個人で車の売買ができます。フリマサイトは登録時の手数料や出品費用を無料にしているサイトが多く、その代わりに販売手数料を受け取ります。

フリマサイトはスマホアプリでも利用できるため使いやすい面がメリットですが、中古車の取引では専門的な知識を持つ業者の介入はありません。そのため、取引においてトラブルが発生しやすいリスクがあることを理解しておきましょう。

5.中古車オークションに個人で参加するメリットとデメリット

個人がオートオークションで中古車を購入するには、オークション代行業者を利用するのが近道です。

しかし、代行業者の利用にはメリットとデメリットが存在するため、しっかりと理解した上で代行を依頼するのかどうか判断しましょう。

＜1＞オークションなら車を安く購入できる

オートオークションに出品される中古車は、人件費などの諸経費が上乗せされず原価で販売されています。そのため店舗よりも値段が安く、希望の車を安価で購入できる可能性があります。また、オークションではさまざまな車種の中古車が数多く出品されており、店舗よりも目当ての車を探しやすいでしょう。

出品される中古車は全て、年式やグレード、車の状態などが詳しく記載されている出品票が付きます。出品票の内容はオークションの検査員が確認しているため、公平に評価された車が揃っています。

＜2＞保証や手続き上の手間やリスクがある

出品や落札、オークション参加のために必要な手続きも代行してもらえますが、手数料がその都度かかります。場合によっては車の輸送費や納車時の整備費といった費用も負担しなければならないケースもあるでしょう。また、購入を希望する車の実物を確認できないため、車の状態や購入時の安全性に不安が残ります。

安心した取引を行うためには、信頼できる代行業者を選ぶことも重要です。リスクを避けるために、中古車販売店での購入を考えてみるのもおすすめします。