テスラ モデル3がエンジン車を脅かす日まるで明日にでもドカン! と普及するかのような勢いをみせる今のEVこと電気自動車。2040年にフランス政府に続いてイギリス政府が全ガソリン&ディーゼル車を販売中止にするとか、ドイツも2030年をめどに同様の決議を可決したとか、ボルボが2019年から全モデルを電動化するとか、最近ヤケに大胆かつ過激なEV普及未来予想図が並んでいます。 しかし、その命運を左右する最初のキーファクターは7月28日に北米でデリバリーが始まった「テスラ モデル 3」でしょう! 1台3万5000ドル(約390万円)からとテスラEVとして破格に安い上、航続距離345km。初期受注はいきなり世界37万5000台で、これが順調に納車されれば、現状年販5万台強の「日産 リーフ」を軽く抜き、世界EVセールスのトップにダントツで躍り出ることになります。 これが全米のみならず欧州、中国、日本で売れたらクルマのピュア電動化は急激に現実味を増すでしょう。オセロゲームで白が黒にひっくり返るように内燃機関カーがイッキにEVに生まれ変わるのかもしれません!? 大量普及で問題になるのはサービス体制だが、小沢はそうカンタンに行くとは思っておりません。充電問題などいくつか試練があり、中でも今注目しているのはサービス体制。 おそらくモデル3のクルマとしての出来はかなりいいはずです。現行テスラの「モデルS」や「モデルX」を見れば、デザイン、走り、クオリティの高さはある程度想像つきます。価格は約半分でサイズも小さめ、クオリティも多少は落ちるでしょうが、決して悪くはないはず。 それより最大の問題はサービス体制であって、重要性が格段に増します。要するにモデル3のような400万円級のコンパクトEVとなると、客層が極端に変わるのです。ぶっちゃけ日産リーフや「BMW i3」はもちろん、同クラスのガソリン車と張り合う存在になり、ユーザーはこれまでと同様のサービス体制や保証、リセールバリューを求める可能性が高くなるのです。 今までのテスラは1000万円級のユニークかつレアでプレミアムなEVしかなく、客はインテリ度が高く、包容力のあるチャレンジャーばかりでした。ですから日本でも、東京・名古屋・大阪の3か所の販売やサービス拠点で十分だったのかもしれません。しかしモデル3が普及するとなると、今までとは次元の違う“フツーの自動車客”がなだれ込みます。 日本のサービス拠点&体制の今後にも要注目当然、テスラも対策を打ち出しており、既存の充電サイトを拡張し、現状世界に5400か所以上あるスーパーチャージャーを年内には1万か所、普通のディスティネーションチャージャーも倍にすると宣言しています。 アフターサービスもキャパシティを3倍! 独自のモバイルサービスを充実させると言います。 さらに聞いて驚きましたが現状テスラは「故障の9割がソフトウェアアップデートで直っている」とのこと。これは既存の自動車界では前例のないことです。(※テスラによると、今年、世界でモバイルサービスバンを350台追加予定で、新サービスセンターも100か所追加する) とはいえ日本でのサービス拠点は現状3か所。世界で150か所以上。比べるとトヨタは日本だけで5000か所以上のディーラーがあり、メルセデス・ベンツですら200か所以上あります。 これまでの自動車ビジネスは3つのクオリティが重要とされており、1つはプロダクト、1つはセールス、最後の1つはサービスで、特にサービスは重要かつジミでなおかつお金と時間がかかるものでした。果たしてこの点においてテスラは既存ブランドにどう対抗していくのか。EV化によってここも大きく変貌するのか? ここからまた前例のない戦いであり、大いなるチャレンジなのです。 |
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