パスワード再発行
 立即注册
検索

三菱燃費不正問題の根源は何か? 試験の限界と企業倫理も考える

2016-5-27 17:30| post: biteme| view: 743| コメント: 0|著者: 文:清水 和夫

摘要: 5回にわたって引き上げられた燃費目標 三菱自動車の「燃費届け出値の不正試験問題」は、最近になって急展開の様相を見せている。走行抵抗のデータ偽造。国が定めた方法(惰行法)とは異なる走行抵抗値の試験方法(高 ...

三菱燃費不正問題の根源は何か? 試験の限界と企業倫理も考える

5回にわたって引き上げられた燃費目標

三菱自動車の「燃費届け出値の不正試験問題」は、最近になって急展開の様相を見せている。走行抵抗のデータ偽造。国が定めた方法(惰行法)とは異なる走行抵抗値の試験方法(高速惰行法)の採用。日産自動車が三菱自動車に資金支援。おまけに、5月18日にはスズキが走行抵抗を机上計算したデータを使っていたことが判明した。一連の不正や疑惑は分けて考えてみる必要がありそうだが、ここでは三菱自動車が何をしたのか考えてみたい。

まずは燃費不正だ。国が試験する際に必要な走行抵抗値は、メーカーが社内で測定したデータを申告するが、そのデータを意図的に偽造したと三菱自動車は認めたのである。

走行抵抗が小さいと燃費が良くなるので、上司から強いプレッシャーがかかって、燃費を誤魔化したというのが真相だ。燃費はエコカー減税の減税率を左右し、カタログや広告に表示されて販売に大きく影響する。結局、eKの燃費目標は5回も引き上げられて、いつの間にか燃費でクラストップになることがコミットされてしまった。 クルマの魅力は燃費だけじゃないのに、ユーザーも意味のない燃費競争に巻き込まれてしまった。

走行抵抗値をメーカーが自主申告するのはなぜか?

読者の中には、なぜメーカーが走行抵抗値を自主申告するのか疑問に思う人も多いと思うが、開発中のクルマはデザインをはじめ機密扱いの部分が少なくない。それに、日本メーカーは多品種少量生産による派生モデルが多いので、そのつど走行抵抗を測るのはメーカーでないと難しいのだ。政府がすべてのテストを実施すると巨大な組織が必要で、膨大な税金が使われることになってしまう。測定作業はメーカーに任せつつ、不正を抑止するための抜き打ち試験などを実施するのが現実的だろう。

日本は昭和53年(1978年)排出ガス規制から、アメリカのマスキー法(1970年に改正されたアメリカの排出ガス規制)に準じた厳しい排ガス規制を敷き、公的機関による試験が行われてきた。もともと、シャシーダイナモを使った測定は燃費測定ではなく排ガス試験のためだったのだ。排ガスの規制値は法令で定められているが、燃費は定められていないので、「届出値」という定義であった。つまり、三菱自動車の開発部門は、燃費なら多少の偽造は問題ないと軽く考えていた節がある。

犯人探しや懲罰より、徹底的な真実の追究を!

こうして考えると、三菱自動車が犯した法令違反は車両運送法(保安基準違反)には該当せず、エコカー減税の不正取得や性能不当表示を罰する他の法令違反が適用されるかもしれない。しかし、社会倫理的な責任や、ユーザーを欺いた罪は大きいと私は考える。

それと、実車で測定する走行抵抗のバラツキをどのように操作したのか、まだこの点は明らかになっていない。外部調査委員会からの報告を待つしかないということだが、三菱自動車が自ら真実を明らかにできないことが不思議だ。

VWのディーゼルスキャンダルでは、アメリカは徹底的に真実を追求した。トヨタのリコール問題、タカタのエアバッグのリコール問題では、公聴会も開かれている。日本ではせいぜい記者会見が開かれるだけで、専門知識に欠ける実情を知らない記者達が、犯人探しと懲罰論議に終始している印象がある。

数回にわたり記者会見が開かれたものの、不正が行われていた時の社長だった益子会長は、最初の記者会見から姿を消していた。すでに三菱自動車のトップの間では、ユーザーや社会への責任よりも、会社の存続が優先していたのだろう。そして直後に、電光石火の如く日産からの支援を取り付けたのだ(この会見には益子会長も出席)。

度重なる不正、リコール隠しから10年以上も経っていても、悪しき体質は変わらなかった。2004年から倫理委員会が定期的に開催され、清く正しい会社に生まれ変わるはずだったのにと思うのは私だけではないはずだ。だが、三菱のトップは現場に責任を押し付け、現場はノーと言えない風土があったとトップを批判している。部下はトップを慕い、トップは部下を思いやるのが本来の企業の姿ではなかったのか…。

法令遵守は当たり前だ。「会社のため」ではなく、「社会のため、ユーザーのため」に何をするべきか。今改めて、自動車メーカーに倫理が求められているのではないだろうか。


さようなら

なるほど

共感した

ありがとう

相关分类

Archiver|携带版|BiteMe バイトミー

GMT+9, 2025-6-21 12:47 , Processed in 0.051814 second(s), 18 queries .

Powered by Discuz! X3.5

© 2001-2025 BiteMe.jp .

返回顶部