性能の高さだけでは歴史に名を残せない?より速く、より遠くへ。 ドライバーにとってクルマは移動手段であると同時に、夢を叶えてくれる存在でもあります。 スペックも価格も化け物級のスーパースポーツには大きな夢がありますが、2025年3月に発売される新型GRカローラも「手の届く夢のクルマ」としての魅力が詰まっています。 GRカローラとは、カローラスポーツをベースにハイパワー&ワイド化した特別なモデル。 2023年にデリバリーが開始された初代は半導体不足の影響から生産台数が絞られ、抽選での台数限定販売となりましたが、今回の新型ではとくに「生産台数の制限は設けていない」ということも話題となっています。 新型の主なスペックはこんな感じ。 エンジン:G16E-GTS(1500cc直列3気筒ターボ) 最高出力/最大トルク:304ps/400Nm 全長×全幅×全高:4410×1850×1480(mm) 車重:1480kg(6MT) トランスミッションは6速マニュアルのほか、GRヤリスに搭載されていた8速AT(GR-DAT)も用意。スーパー耐久などレースの現場から得たノウハウで、高速コーナーでの旋回性能、加速性能や冷却性能なども改良されているとのことです。 特筆すべきは400Nmという、現行型比で30Nm増大したトルクでしょうか。そして気になるお値段は568万円(6MT)/598万円(8AT)となっています。 「カローラにしては高すぎる」という声のほか、「もっと台数を作ってくれ!」など、強めの言葉もSNSでは見かけましたが、それはファンの「本気(マジ)で欲しい」という魂の叫びにも感じられます。 >>この記事のフォトギャラリーはこちら |あわせて読みたい| まだまだGRヤリスの人気には敵わないのかまたネットでは「GRカローラが欲しい」という声と同時に「フェアレディZやシビックTYPE Rほど見かけない」「GRヤリスのほうが存在感がある」という意見も。 ドカンと張り出したフェンダーを持つGRカローラの存在感が希薄ということはさすがにないと思いますが、他社のスポーツカーをはじめ、トヨタのGRヤリスよりも確かに一般道で見かける機会は少ないように感じます。 それもそのはず、GRカローラの国内販売台数は今のところ1000台強と、GRヤリスの販売台数を大きく下回っています。 しかもGRヤリスはすでに、ワークスチームであるTOYOTA GAZOO Racing WRTが世界ラリー選手権(WRC)で暴れまわり、とくに2024年はトヨタの地元で開催されたラリージャパンの最終SSでの大逆転でマニュファクチュアラータイトルを防衛。 2年連続でグローバルラリーの頂点に君臨するという強烈なナラティブ(物語)を積み上げることで、「ランチア・デルタやルノー・サンクターボのような伝説的名車になるかもしれない」という期待感を抱かせてくれます。 そんなGRヤリスより存在感が薄めのGRカローラですが、国内唯一の24時間耐久レースの「スーパー耐久(S耐)」に出場するなどジワジワとその存在感を高めています。 S耐にはカーボンニュートラル実現を目指すチャレンジである「ORC ROOKIE Racingチーム」として、水素エンジンをパワーユニットに採用した「GR Corolla H2 concept」で参戦。 ドライバーは豊田章男会長ことモリゾウや16年ぶりにレーシングドライバーに復帰した“マッチ”こと近藤真彦のほか、佐々木雅弘、石浦宏明、小倉康宏、ヤリ=マティ・ラトバラと、シャレにならないほどの豪華な布陣。 マッチさんは本戦だけでなくテスト時から参加。水素GRカローラはABSのトラブルに見舞われたものの24時間で富士スピードウェイを332周回する大健闘を見せ、かかわる全てのスタッフの本気を感じさせてくれたのも記憶に新しいところです。 >>この記事のフォトギャラリーはこちら |あわせて読みたい| GRカローラは夢のクルマの完全体なのかも「道が人を鍛える。人がクルマを作る。」というトヨタのモノづくりを体現し、ナラティブを蓄積しつつ進化するGRカローラには海外のモーターファンももちろん大注目。 SNSへのポストも活発で、「カローラという歴史あるブランドが再び本物のパフォーマンスカーと結びつくのは嬉しいこと」「1気筒あたり100馬力。リッターあたり200馬力を超えてるなんて……。正気の沙汰じゃない!」などといった歓喜(?)の声が上がっています。 またGRカローラは、GRヤリスのような自他ともに認めるイケイケなホットハッチとはやや趣を変え、奥様も(ギリギリ)ニッコリな5ドアハッチバックである点など、クルマ選びの幅を広げてくれる大切な要素を持っている点も見逃せません。 モンスターマシンであると同時に汎用性の高さも忘れていないので、「一生に一度は乗りたいクルマの完全体(perfect bucket list car)」という海外SNSユーザーの意見にも大きく頷けます。 というわけでGRカローラは、移動手段としての快適・安全性だけでなく、運転に野生を求めるドライバーにとって「手の届く夢のクルマ」であり続けてくれそうです。 (終わり) (写真:トヨタ) >>この記事のフォトギャラリーはこちら |あわせて読みたい| |
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