軽の販売台数3割増し!三菱自動車が5月25日に発売したニューモデル「デリカミニ」が大いに注目を集めています。 軽自動車の激戦区である、スーパーハイトワゴン市場(スライドドアの全高1700mm以上のモデル群)へ「デリカ」という伝統の名前を冠したモデルを投入することからも同社の自信と決意が感じられるところですが、事前予約で1.6万台もの受注を集めるなど、ユーザーの反応も上々です。 >>デリカミニのbtyカタログページ 実際の販売実績(2023年6月・全軽自協発表データ)を見ても、デリカミニとeKシリーズの合計販売台数は3270台と前年比136.3%と伸びています。前月との比較でも130.1%と、デリカミニ効果により販売台数が3割増しとなっているのです。 もっとも、軽スーパーハイトワゴン市場は拡大していますから、ライバルモデルも軒並み前月比で販売を伸ばしています。具体的にはホンダ「N-BOX」が前月比114.8%、ダイハツ「タント」が同130.0%、スズキ「スペーシア」は同114.4%といった状況です。 <日産 ルークス> 唯一、数字を落としているのは日産「ルークス」で、前月比86.4%となっています。デリカミニの登場により日産の軽自動車がシェアを落としているのかもしれません。ご存知の通り日産と三菱はアライアンスを組んでいますから、デリカミニが姉妹モデルのルークスを喰っているのだとしたら、アライアンスとしてはけっして喜ばしいことではないかもしれません。 >>日産 ルークスのbtyカタログページ ターボ&4駆が一番売れている理由<デリカ ミニ OP装着車> >>デリカ ミニ“みんなの質問” それはさておき、デリカミニがこれほど支持されている理由はどこにあるのでしょうか。 マイルドハイブリッドのパワートレインやプラットフォームの基本は、eKシリーズと共通で、成り立ちとしては「eKクロススペース」のビッグマイナーチェンジ版といえ、環境性能や先進安全性能については従来と大差ないはずです。 >>デリカ ミニ“ユーザー画像”をチェック つまり、デリカミニ独自の魅力・差別化ポイントは、そのチャーミングなスタイリングにあると考えるのが妥当です。 しかしながら、初期受注の内容を精査するとユーザーはルックス重視で選んでいないことが明らかです。なぜなら、もっとも売れているのはターボエンジンの上級グレード「T Premium」で、それに続くのがNAエンジンの上級グレードとなっているからです。 【初期受注のグレード別構成比】 >>デリカミニ“FFと4WD”の比較表を見る さらに駆動方式では、4WDを選んだユーザーが58%と過半数を占めています。単純にデリカミニのファニーなルックスが欲しいというのであれば、NAエンジンのFFグレードを選ぶのが、もっともコスパがいいのですが、ターボ・最上級グレード・4WDが人気というのは、ユーザーの多くが「タフでパワフルなデリカ」像を、デリカミニにも期待しているゆえなのでしょう。 <デリカ ミニ OP装着車> その背景には、デリカミニは見た目だけのモデルではないことの評価もあるのかもしれません。これまで多くのメディアで報じられてきたように、デリカミニの4WDには165/60R15サイズの大径タイヤと、それに合わせて専用セッティングした足回り(ショックアブソーバー)が与えられています。 >>デリカ ミニ“FFモデル”の比較表 事前予約の段階で、大径タイヤや専用ショックアブソーバーの効果を体感することはできなかったはずですが、デリカの開発陣が三菱自動車のテストコースで手掛けた走りという部分に惹かれたファンが多かったのでしょう。 そうです、デリカミニは単に三菱伝統の名前を利用したニューモデルではないのです。 歴代のデリカからエッセンスを抽出したスタイリングと、デリカ・シリーズにふさわしい走りでなければならないという開発陣の想いが合わさったことで、好調な初期受注に見られる人気を集めているのではないでしょうか。 <終わり> >>デリカ ミニ“ユーザー評価”をチェック |
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