オーダーが想定を上回ったことが受注停止の原因か2022年9月に発売された「シビックタイプR」の注文が一時停止状態になっています。その理由としてコロナ禍や半導体不足といった社会情勢が挙げられていますが、結局のところは見込みよりもオーダーが多かったということに尽きるでしょう。 これまでのシビックタイプRはイギリスで生産していたこともあって、日本では台数限定だったこともありました。しかし現行のシビックタイプRは日本製となり、台数限定ではなくレギュラー販売モデルとなっています。 >>シビック タイプRのカタログ情報をチェックする 発売前に関係者に取材したところ、「シビックタイプRを欲しいと思ってくださるお客様が購入できるようにしたい」という強い思いが感じられました。おそらく現在の受注停止状態は彼らにとっても歯がゆいものでしょう。 もちろん「それだけの自信作であれば売れることがわかっているのだから増産できる準備をしておくべきだろう」という指摘もしたくなります。しかしながらホンダの中の人とコミュニケーションした印象からすると、ホンダ的には市場は電動化へのニーズが高いので、タイプRよりスポーツe:HEV(2モーターハイブリッド車)のほうが人気を集めるであろうと予想していた部分もあるようです。 e:HEVとタイプRは価格差“わずか”100万円強>>シビックのカタログ情報をチェックする たしかにシビックのスポーツe:HEV車は2モーターハイブリッドとは思えないほどエンジンの存在を感じられるパワートレインに仕上がっていますし、ハンドリングもスポーツハッチバックといえる味付けになっています。ですが、このシビックe:HEVの存在が逆にシビックタイプRのコスパ高を裏付けているというのが筆者の印象です。 <上の写真:シビックe:HEV> ■メーカー希望小売価格 おおよその価格感でいうと、ハイブリッドは400万円、タイプRは500万円です。シビックを選ぼうというとき、ハイブリッド版に100万円を足せばタイプRが手に入るのだと聞けば、リセールバリューを考えても、VTECターボの刺激を考えてもタイプRを選びたくなるというものです。 >>シビック タイプRの中古車相場をチェックする シビックタイプRは6速MTだけの設定というスパルタンな部分もありますが、一方で電子制御サスペンションをもっともソフトな状態にすれば街乗りや荒れた舗装路も乗りこなせるほどオールマイティなスポーツカーにもなっています。 <上の写真:シビック タイプR> >>シビック タイプRのユーザーと専門家のレビューをチェックする 純粋なエンジンを搭載した最後のタイプRはたして、シビックタイプRの受注再開がいつになるかは不明ですが、いったん新規オーダーを止めないと、ちゃんとユーザーのもとにタイプRを届けられないと判断したということなのでしょう。 シビックタイプRはローンチの段階で月販目標が400台でした。半年での生産台数は2500台程度ということになります。ですから、それ以上のオーダーが集まればいったん受注を止めようと考えたのは納得できます。 そうしなければ初期の受注をこなすために何年先までも生産することになり、後から欲しくなったユーザーの声に応えられないということになりかねません。 逆にいえば、今回の受注停止によって、いまはシビックタイプRの購入に踏み切れないような環境にある未来のオーナーが希望を持てるといえるのではないでしょうか。 <上の写真:シビック タイプR> いまのシビックタイプRは、純粋なエンジンを搭載したタイプRとしては最後になるという噂もあります。そうした未来が見えているからこそ、中の人はe:HEV推しになっているのかもしれません。 2.0リッターターボを積むタイプRは待ってでも買うべき一台ととらえるべきであり、受注が一時停止になるほどの支持を集めているのも、むべなるかなといえそうです。 >>シビック タイプRのカタログ情報をチェックする |
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