東日本大震災で給電機能の重要性が明らかに2011年3月11日に東日本大震災が発生してから12年が経ちました。大地震というのはインフラのほとんどを破壊してしまうこと、その影響は震源地から離れた地域まで及んだということを覚えている方も多いのではないでしょうか。 とくに停電は冷蔵庫などの家電が使えなくなってしまうなど、日常生活への影響も計り知れません。当時も一部のハイブリッドカーや電気自動車を発電機として活用したというエピドートは多数ありました。 この経験から国産自動車メーカーや関連企業は電動車両による給電に力を入れるようになり、自治体でも給電機器を用意するなど準備が進んでいます。 トヨタだけで給電機能のあるモデルは26車種ある現在、給電機能を有しているモデルは、トヨタだけでも26車種あります。ハイブリッド車、プラグインハイブリッド車、電気自動車(EV)、燃料電池車(FCV)であれば、なんらかのカタチで非常時の発電機として利用することが可能となっています。 <写真:プリウス> ハイブリッド代表としてプリウスの給電機能を見てみると、AC100V・1500Wのコンセントにより非常時給電システムが標準装備となっています。これは車両を停止させた状態で給電が可能で、給電のための配線を通した状態でドアロックできるようなアクセサリーまで用意されています。 >>プリウスのカタログ情報をチェックする <写真:アクア> <写真:クラウンクロスオーバー> 同様の機能は、トヨタのハイブリッドカーでいえばコンパクトな「アクア」、フラッグシップである「クラウンクロスオーバー」など幅広いモデルが標準装備しています。なおトヨタでも「ヤリスハイブリッド」は非常時給電システムはオプションとなっていたりするので、給電機能を期待して新車を購入する場合は、そのあたりの仕様についてもしっかりと確認することが重要です。 >>アクアのカタログ情報をチェックする アウトランダーPHEVなら一般家庭10日分の給電が可能<写真:アウトランダーPHEV> プラグインハイブリッドカー代表として、「三菱 アウトランダーPHEV」の給電機能を見てみましょう。センターコンソール背面とラゲッジルーム壁面の2か所にAC100V・1500Wのコンセントが用意されていて家電を使うことが可能です。 さらにV2H(クルマ:Vehicleから家:Homeに給電する)機器を用意すると、アウトランダーPHEVのバッテリーに貯めた電力や、エンジンによって発電した電力を家に送ることが可能です。ガソリン満タンであった場合、おおよそ120kWhの発電が可能ですから、一般家庭であれば10日以上は日常通りに過ごすことが可能となります。災害時には消費電力も抑えるでしょうから2週間程度は凌げるかもしれません。 >>アウトランダーHPEVのカタログ情報をチェックする V2Hの代名詞・リーフはコンセントが用意されない<写真:日産 リーフ> V2H機器の代名詞といえるのが日産の電気自動車リーフでの使用を前提とした「リーフtoホーム」でしょう。東日本大震災でもリーフを超大型のモバイルバッテリーとして活用したユーザーがいたという話がありますが、V2H機器があれば電気自動車のバッテリーから電力を引き出して利用することが可能です。 ただしリーフの場合は、AC100V・1500Wのコンセントを用意していないので災害時にバッテリーから電力を引き出そうと思うとV2H機器が必須となります。 >>リーフのカタログ情報をチェックする 1500Wコンセントを装備する電気自動車ソルテラ<写真:スバル ソルテラ> 一方、「トヨタ bZ4X」(リース専用モデル)や「スバル ソルテラ」の場合はAC100V・1500Wのコンセントを用意しているので、V2H機器の有無にかかわらず電力を引き出すことが可能です。もちろんV2H機器のほうが多量の電力を引き出せますが、危機的状況においていくつもの選択肢があるほうがいいでしょう。 >>ソルテラのカタログ情報をチェックする いずれにもしても、電動車両であればどの給電システムにも対応しているというわけではありませんから、非常時のことも考慮するのであれば購入時にチェックする必要があります。 災害対応としてだけでなくレジャーシーンでも活用することを考えれば、まずはAC100V・1500Wのコンセントを装備しているといいでしょう。給電機能というのは、これからのクルマ選びにおいて無視できない機能といえそうです。 写真:トヨタ、三菱、日産、SUBARU |
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